パワフルなV8を再び起用したカイエンGTSだが燃費の悪化はちょっと後ろめたい
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 99
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 99
ポルシェのモデルラインアップにはスタンダードから始まってS、GTS、さらにトップにターボとターボSが君臨する。これは「マカン」や「カイエン」や「カイエン クーペ」にも共通で、巧みなマーケッティング戦略を展開している。
2002年に登場した初代カイエン(9PA)は2007年のフェイスリフトを受けた時点で405馬力を発生する4.8リッターV8エンジンを搭載したGTSが初めて誕生した。しかし、カイエンは登場以来、その燃費の悪さで環境保護団体の批判に晒されてきた。最も酷かったのはターボSで、カタログによる二酸化炭素排出量は378k/km、燃費はフルスロットルでアウトバーンを走行した場合に、実測で100km走行あたり66.7リッター、すなわち1リッターで1.5kmしか走らないという結果だった。
それゆえにノルウェーでは登録時に5万ユーロ(約600万円)の課徴金を要求されたほどだ。2007年にはグリーンピースがポルシェ本社前に豚の鼻を付けたカイエンで乗り付けて抗議したほどの騒ぎが起きたが、ポルシェは2007年のフェイスリフトで405馬力の4.8リッター自然吸気V8を搭載したGTSを追加した。
そして2010年に誕生した2世代目(92A)では、GTSの初期モデルはV8だったが、2015年にはダウンサイジングを余儀なくされV6を搭載したGTSが誕生。その後、V8不在は現在にまで至ったのである。それでもGTSの人気は高く、カイエンのトータルセールス35万台の中で1万5000台がGTSだった。
ニュー・カイエンGTS、そしてGTSクーペ(E3)に搭載されるエンジンはV8で、排気量は4リッター、新しくVバンク内にレウアウトされた2基のツインスクロールターボによって最高出力は460馬力、最大トルクは620Nm、すなわち先代のV6を20馬力と20Nm上回る。実はこのGTSとカイエンターボでは同じサイズのターボを使用しているのだが、過給圧が前者は0.8バール、そして後者は1.5バールと大きな差があり、この結果90馬力のエクストラパワーを生み出しているのだ。
新型カイエンGTSに搭載されるトランスミッションはこれまで通りZF製の8速オートマチックで、2175kgのGTSクーペを100km/hまで4.5秒で加速(スポーツクロノ搭載モデル)、最高速度は270km/hに達する。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
BMW『2シリーズグランクーペ』、新エントリーモデルと4WD追加…3月欧州発売へ
[セダン&ステーションワゴン]乗りたい人にオススメの[クルマ]たち
ブレンボが50周年、モータースポーツ界での半世紀の挑戦…2025年は特別イベントの開催や取り組みも
日産が「フェアレディZ」を受注開始! まだ新車が間に合う!? 伝説の“GT-Rカラー”「ミッドナイトパープル」に“歴代最強”の「NISMO」も継続! 「2025年モデル」注文も殺到?
静かなスポーツカーって……ファンをゲンナリさせる騒音規制! メーカーの苦肉の策が「吸気音チューニング」だった
アコスタ、経営問題で渦中のKTMでMotoGP2年目もコミット変わらず「僕にできるのは速く走ること」
「新生活の足」に選びたい! 通勤通学に活躍する、スズキ、ホンダ、ヤマハの原付2種スクーター11選
「サンキューハザード」がマナー違反!? 割り込みの「免罪符」にするドライバーたち… 「正しい」使い方と「お礼」の伝え方とは
乗るほどに納得…319万円が安く思えるノート オーラ AUTECH SPORTS SPECの実力とは?
メルセデスのボッタス、2025年は3チームのリザーブ役を務める可能性
トヨタ「“斬新”SUVミニバン」コンセプトがスゴかった! 全長4.7m「ノア」サイズに“カクカク”デザインの「X-VAN GEAR」! 「凄いドア」も採用の「画期的モデル」 どんなクルマ?
やっぱりプロの技は凄い!! 新車当時のカワサキ「Z2」エンジンカバーの風合いを再現~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol.29
【あなたのタイヤは大丈夫?】スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤなら冬用タイヤ規制の高速もOKとは言い切れない複雑な理由
インプレッサのベースグレードが値上げ? と思ったら…驚きのコスパ仕様だった。特別仕様車もヤバい
【ベンツかと思った】あれもこれも「ジムニー」。“最強の素材”こと東京AS25のジムニー軍団特集
【永遠の論争】「初デートで軽自動車」はアリかナシか。女性たちに本音を聞いたら…究極の結論だった
【なにがなんでも輸入車派!】が選ぶべき今ドキ“300万円未満”で雰囲気も〇な「大穴モデル」3+1台
現行R35型GT-Rが生産終了する「なるほど」な理由。“R36型”はあるのかないのか? も知りたい!
【爆騰か暴落か!】トランプ就任直後の“脱EV宣言”でも持ちこたえる「テスラ株」はガチホでOK?
【無難だが失敗しない】クルマに“知識も興味もナシ”な人こそ選ぶべき“鉄板”国産SUV・5選
【ついに5ドア発表】「ジムニー ノマド」はAT車が275万円。もう“予約可能”で納期はどうなる?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!