新型ホンダ「ヴェゼル」発売 見た目のイメチェンだけでなく中身も大幅変更
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹 369
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4月22日にホンダのSUV「ヴェゼル」の新型が発売されました。軽を除いた登録モデルだけでカウントすると、SUVの国内シェアはコンパクトクラスの37%に次ぐ29%を占める人気のカテゴリ(2020年データ)。各メーカーとも多数ラインアップを揃える激戦区であり、ホンダにとっても大事な稼ぎ頭のフルモデルチェンジということになります。
先代の初代ヴェゼルはSUV人気の波に乗り、2014年から3年連続でSUVカテゴリ販売1位を記録。近年は後発のトヨタ「C-HR」や「RAV4」、「ライズ」などにその座を明け渡すことはあったものの、それでもモデル末期まで人気は高く、累計販売台数は45万台とホンダのヒットモデルとなりました。
二代目となる新型ヴェゼルは、ホンダが「e:HEV」と呼ぶシリーズ式(エンジンは基本発電用、高速時のみエンジンによる直結駆動あり)のハイブリッドと、ガソリンモデルを設定。ハイブリッドモデルは1.5L 4気筒エンジン+2モーターを搭載し、エンジン最高出力が106ps、最大トルクは127Nm、モーター最高出力は131ps、最大トルクは253Nmを発生。トランスミッションは電気式CVTで、先代ハイブリッドで採用されていた7速DCT(デュアルクラッチ式オートマチック)をベースにした1モーターハイブリットとは全くの別物です。
ガソリンモデルは1.5L 4気筒直噴で最高出力は118ps、最大トルクは142Nmを発生、トランスミッションはトルコン付きCVTとなっています。
グレード構成は、ハイブリッドに3グレード(e:HEV X、e:HEV Z、e:HEV PLaY)、ガソリンは1グレード(G)のみ。先代はハイブリッドが65%と人気だったこともありますが、売れ筋モデルの電動化を推し進めたいホンダの思惑も絡む、なかなか大胆なグレード設定です。
エクステリアは、先代はルーフラインがリアに向かってカーブしながら下がっていくクーペフォルムだったのに対し、新型はリアまでほぼまっすぐなルーフラインに変更。フロントグリルはメッキパーツがまったく使われないボディ同色となり、スクエア感とプレーン感が合わさった、どことなく無印良品のようなテイストに変更されました。一方で独特なリアドアのノブ位置は継承されています。
ハイブリッド用バッテリーの容量アップや、ボディ剛性、静粛性の向上など、新型の性能向上は多岐にわたりますが、では新型ヴェゼルの推しはなにかというと「4WD性能の向上」とのこと。先代は4WD性能をそこまで推していませんでしたが、新型は「雪上試乗会を開催する予定だった(コロナの影響で中止)」というほど自信があると言います。
FFベースの4WDで、リアへの駆動伝達は電動ではなくコンベンショナルなプロペラシャフト方式。電動では使えない高速時も4WDが使えるのが強みです。新型は前輪がほぼモーター駆動となったため、前輪の駆動伝達レスポンスが向上。そのため後輪への駆動力伝達レスポンスも高められました。前後トルク配分は状況に合わせてフロント90:リア10から同50:50まで変化させるトルクスプリット型。仕組み自体は先代と変わりませんが、トルク容量は10%向上、ブレーキ制御も進化して悪路走破性能が高められています。
4WDの他にも、スマホでドアロックを解除したり、車内wifiを可能にしたりする「ホンダ コネクト」の採用も新型の推しポイントですが、これだけでも多機能なので試乗レポートなど別機会でお伝えしたいと思います。
月間の販売計画台数は5000台とのことで、最初の数ヶ月は超えるはずですが、それがどこまで継続できるのか? 大胆にイメージチェンジした稼ぎ頭の売れ行きに注目です。
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※写真はヴェゼル e:HEV PLaY
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