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アヴェンタドール、新たな猛牛伝説の幕開け

ムルシエラゴに代わるランボルギーニの新たなフラッグシップ「アヴェンタドール LP700-4」が、3月のジュネーブショーで世界初披露された。同社CEOのステファン・ヴィンケルマン氏は、「デザインと技術の両面で二世代を飛びこえたクルマ」と自信を見せる。それではハイテク満載のスーパースポーツを追っていこう。

■怒涛のパワーと超速シフト

ランボルギーニの伝統に倣い、勇猛な雄牛の名前が付けられた「アヴェンタドール」。そのボディフレームは、軽量かつ剛性に秀でた最先端のカーボンファイバー製モノコックで構成されている。さらにアルミニウム製のボンネットやガルウィングドアをはじめ、あらゆる部分に軽量パーツを採用し、車重はムルシエラゴ比で約90kgも軽い1575kgに抑えられた。

ミッドシップに搭載されたエンジンは、新開発の6.5リッターV12ガソリン。このエンジンは、ムルシエラゴのV12(640ps/8000rpm、67.3kg-m/6000rpm)からさらにパワフルで高回転型に躾けられ、最高出力700ps/8250rpm、最大トルク70.3kg-m/5500rpmを発生する。ギアボックスは、「ISR(インディペンデント・シフティング・ロッド)トランスミッション」と呼ばれる7速2ペダルMTを新たに採用し、0.05秒という驚異の変速タイムを実現したという。

結果、0~100km/h加速はわずか2.9秒、最高速は350km/hをマーク。パワー・ウェイト・レシオは2.25kg/ps。一方で欧州複合モード燃費は17.2L/100km(≒5.8km/L)、CO2排出量は398g/kmで、ムルシエラゴから20%ほど改善されている。

■F1由来のプッシュロッド・サスペンション

圧倒的なパワーを受け止める豪脚もアヴェンタドールの大きな特長だ。駆動システムは1000分の1秒単位で駆動力を前後輪に配分する、電気制御式ハルデックス・カップリングを用いたフルタイム4WDを採用。さらに量産車では世界初となるプッシュロッド・サスペンションや、カーボンファイバーセラミック製ブレーキなどを奢り、スーパースポーツの名に相応しい猛々しい走りを支える。前後重量配分はややリア寄りの43:57。タイヤはハイグリップタイヤのピレリ・Pゼロを履く。

コクピットは豪華かつメカニカルな雰囲気。最先端のマルチメディアシステムやドライブセレクト・モード(ストリート・スポーツ・コルサの3種類)を備え、可動式のリアスポイラーや前輪リフティングシステムなどのスイッチが整然と鎮座している。もちろん内外装のカラーや素材のバリエーションも多種多様だ。日本での価格は3969万円だが、初年度の日本分配分である30台はすでに完売しているという。

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