トラックのタイヤは3回も復活する? リトレッド工場を取材した
掲載 更新 carview! 写真:日本ミシュランタイヤ
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7月某日、ミシュランの“リトレッドタイヤ”の取材に行ってきました。リトレッドとは“再生タイヤ”のこと。運輸業界ではタイヤが減ると再生工場に送り、新たにゴム層を被せて新しいトレッドを再生するのが一般的です。タイヤを2度、場合によっては3度使うことで、コストや環境負荷を抑えているんですね。というわけで今回は、知る人ぞ知る(?)再生タイヤのできるまでをレポートしますよ!
さて、ミシュランにはちょっとユニークなトラック・バス用タイヤの「X One(エックスワン)」があります。大型トラックやトレーラーやバスは重量があるため、タイヤ2本を1組にして使う“ダブルタイヤ”を後輪に履かせますが、ホイールや取り付けボルトの数も倍になるし、コスト、重量、メンテナンスに難がありました。
そこでミシュランは、幅の広いタイヤ1本でダブルタイヤと同じ強度を出せる“ワイドシングルタイヤ”のX Oneを実用化。最大のメリットは軽量化で、前輪1軸&後輪2軸のトラックの場合、約200kgも軽量になります。他にも燃費低減、メンテナンス時間の半減、パンク率の低減、操縦性の向上、車両設計や装備の自由度が上がる(排ガス浄化装置や荷役作業軽減装置が付けやすい)といった効果があるとか。
一方、新技術や製法が投入されたX Oneはコスト的に割高という弱点もありました。そこで待ち望まれていたのが、2018年10月から販売開始される「X Oneリトレッド」だったわけです。リトレッドにかかるコストは新品の60%程度、ライフは90~95%あるのでトータルのコストが下げられるわけなんです。
ちなみにミシュランのタイヤには、磨耗して溝が浅くなってきたタイヤにグルーブ(溝)を彫りなおして、タイヤの排水性能を向上させ、磨耗寿命を25%延ばす“リグルーブ”という技術もあります(国内ではミシュランのみ)。このリグルーブは工場ではなく、各運送会社が簡単な工具を使って自分たちで施工できるようになっていて、この工程によって約25%ライフが延ばせるそうです。
ちょっと整理すると、新品タイヤ→磨耗したら運送会社がセルフでリグルーブ→リグルーブも磨耗したら再生工場に送ってリトレッド、というタイヤのライフ延長サイクルがあるわけです。と言うわけで、ここからはリトレッドタイヤが出来るまでを写真でご覧ください!
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(このページの写真について)
取材に向かったのは新潟県糸魚川市にある高瀬商会の工場。ミシュランのリトレッドは2005年からここで生産されています。高瀬商会はトーヨータイヤのリトレッドも手掛けています。ヤードには山と積まれた使用済みタイヤが!
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※2018年8月13日。記事修正を行ないました→7枚目写真のキャプション。
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