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新型Mクラス、オフロード性能を雪上で試す!

走破性の高さに驚かされた

今回の試乗会はニューモデルのローンチではなく、雪上試乗がメインであった。そのため、2日目には、オーストリアとイタリアの国境付近の、標高2000m超という、ヨーロッパで最も高い道路を閉鎖しての試乗コースが用意された。

アスファルト路面においては、その快適性の高さが印象的だったが、雪上では、SUVらしい走破性の高さに驚かされた。

この標高の高さでありながらほぼガードレールも設置されていない道路。しかも下り。こんなシビアな状況でさえ、Mクラスは何の不安を感じさせることもなく、頼もしい直進性、安定性、そしてトラクション性能を発揮した。

今まで、メルセデスのESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)は、「積極的に自動ブレーキをかけてスピードを絞り込み、安定性を維持する」という印象だった。しかし、Mクラスに関してはまったくあてはまらない。そもそも、同じ4MATICとはいえ、路面状況に応じて前後トルク配分を変えるトルクオンデマンド方式をとるサルーン系に対してMクラスは前後トルク配分50:50の固定式4WDを搭載する。それゆえ、雪道のような滑りやすい路面でも安定している。さらにESPのセッティングも、パワーを絞り込むのではなく、横滑りを抑えながらも積極的にトラクションをかけるという考え方だ。もっとも、ESPが作動するシーンはきわめて少なく、さらに、ESPをオフにしてもその安定性やトラクション性能が損なわれることはなかった。

通常路面では快適で、よりサルーン的な方向になったかと思わせた新型Mクラスだが、SUV本来の魅力であるヘビーデューティーさにおいても、逞しさを発揮した。

新型Mクラスは、日常的な走行シーンからオフ&ラフロードに至るまで、ワイドレンジでドライバビリティと高効率を備えるSUVへと進化したといえるだろう。

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