日産GT-R・2017年モデル、ドイツからベルギーのスパまで徹底試乗
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:日産自動車
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:日産自動車
もちろん、様々な改良は動的な質を高めることにも繋がっている。まず顕著なのは直進性が高まっていることで、轍などで進路を乱されるのが、ほぼ解消された。アウトバーンでは220km/hくらいまで試すことができたが、そんな領域でも安心感はとても高い。
ステアリングは操舵力が軽減される一方で、微小な舵角から確かな手応えを返してきて、クルマとの一体感を高めている。クルマが小さくなったかのように感じて、自信がうまれる。そんなハンドリングだ。
トルクアップしたエンジンも、やはり意のままになる走りに繋がっている。ほんの少しだけ踏み込んだ時のピックアップが良くなっているから、速度コントロールが容易で走らせやすい。しかもトップエンドまで引っ張れば、炸裂するようなパワー感が得られるのは、これまで通り。速さにも慣れて、07年のGT-Rのような驚きはないな…と最初は思ったのだが、それはとりもなおさず、手応えが洗練されて、余計な緊張感なく踏めるようになったからに違いない。
ギアボックスも、従来気になったガチャガチャという作業音が低減され、動作も格段にスムーズになった。但し、これだけトルクに余裕があるなら、特に高速道路では6速ではなく、あと1段上のギアが欲しいと思えたのも事実である。
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