【試乗】これならスイスポいらないかも!? 新型スイフトはやっぱりマジメなクルマだった
掲載 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一 76
掲載 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一 76
インテリアはインパネまわりがプラスチック然としているものの、シボやパネル表面の形状が工夫されており、ダッシュボード及びステアリングの2トーン配色と相まって居心地は良好。これといった飛び道具はないが、スッキリとした室内空間になっている。
シートは見た目がゴツいけれど、クッション自体は張りと柔らかさのバランスがちょうどよく、サポートも良好で座り心地がかなりいい。
また全高(1500mm)やホイールべース(2450mm)に変更はないが、リアの居住性が高いのも相変わらずで、ひざまわりやつま先まわりに余裕がある。ヘッドクリアランスも同様で、グラスエリアも広くて解放感が高い。
肝心な乗り心地は、荷重が軽い分だけ突き上げ感はフロントより高くなるが、軽いボディの割に不快な振動がきちんと抑えられているのには好感が持てた。試乗車はまっさらな新車だったことを考えると、距離が増えればその乗り心地もさらに良くなるだろう。フワフワ、ガタガタしない分だけ酔いにくい乗り心地だとも言える。
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総じてスイフトは、とってもまじめな仕上がりだった。そして、スポーティなコンパクトカーだった。
となると、スズキのやりたかったことと、実際に乗って感じたことが違うように思えるかもしれないが、そうではない。スイフトにとってスポーティな走りは、基本キャラなのだ。しかしその気持ち良さは、走り好きや走り屋のためだけにあるのではない。
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ごく普通にコンパクトカーが好きなアクティブユーザーが乗って「あ、気持ち良いな」と感じられるように仕上げているのであって、それをイメージだけで敬遠しないで欲しいというのが開発陣の思いなのだ。
乗り心地のシャッキリ感に対しては、これを硬いと感じるなら乗らない方がいいと思う。スイフトはフレッシュなZ世代に向けたクルマであり、乗り心地にうるさいベテランのためのクルマではない。
またこの出来映えをして、新型スイフトに試乗したら「これならスイスポじゃなくてもいいや」と思うユーザーは沢山出てくるだろなとも思った。ハイブリッドの5MTで気持ち良く走れたら、それで十分幸せになれそうな予感がする。
とはいえ、この後控えているはずの“スイスポ”は、ニッポンの宝。出さないわけにはいかないでしょう! 標準車には設定されないチャンピオンイエローをまとって、早く我々クルマ好きの前に現れて欲しい。
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<おわり>
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