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トヨタRAV4が日本に復活。若向けの派手なデザインだが走りや機能の完成度は高い

新開発4WDはそこはかとない気持ちよさが持ち味

RAV4のパワートレーンは2.5L直4エンジン+ハイブリッドシステムと、2.0L直4エンジン+CVTの2種類。駆動方式はハイブリッドにはFFとE-Four(電気式4WD)、ガソリンエンジン車にはFF、新開発のダイナミックトルクベクタリングAWD(上級グレード専用)、それに従来からあるダイナミックトルクコントロール4WDが設定される。専用スタイルのアドベンチャーを選ぶと、自動的に2.0Lエンジン+ダイナミックトルクベクタリングAWDの組み合わせとなる。

4月10日の発売に先駆けて北海道の雪上特設コースと山梨県のワインディングロードで開かれた試乗会で、FFを除く各仕様に試乗した。ダイナミックトルクベクタリングAWDは、その名の通り走行状況に応じて後輪左右のトルク配分を積極的に変化させるトルクベクタリング機構が備わる仕様。トルクベクタリングとは、本来構造上曲がりにくいはずの4WDの旋回性能を上げるための機能で、RAV4の場合、後輪左右それぞれにカップリングが備わり、ドライバーのステアリング操作などに応じて外側の車輪にトルクを重点的に配分し、スムーズな旋回をアシストする。前後トルク配分は50:50。「三菱 ランサーエボリューション」や「ホンダ NSX」にも同じ効果を狙った機能が備わる。

トルクベクタリング機構が備わる車両は、グリップ力が著しく低い雪上コースで曲げようとステアリングを切ると、同じ速度の場合、備わらない車両よりもわずかながら少ない舵角で曲がることができた。ただし体感できる差はわずかで、一度のコーナリングで気づかない可能性もある程度。しかしコーナーの連続となるとそのわずかな“曲がりやすさの差”は蓄積され、明らかな“運転しやすさ”となってドライバーに印象付けられる。

トルクベクタリング機能は強弱を付けられ、望めばわずかな操作で強烈に曲がるようにもできるが、ドライバーの想定よりも曲がりすぎると違和感につながるため、頃合いのよいところに落ち着かせているのだそうだ。雪上をはじめ低μ路のほうが効果を実感しやすいが、狙いは低μ路でコーナーを速くクリアすることではなく、一般的な道路を一般的な速度で走行する際、ドライバーがそこはかとなく気持ちよくコーナリングできるクルマだなと感じることだという。

従来型の4WDを採用した車両のみを体験した段階では、ドライ、雪上にかかわらず不満はないのだが、同じ環境でトルクベクタリングAWD採用車を体験してしまうと、やはり後者が欲しくなる。

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