ディーゼル元年。クリーンディーゼルの実力!
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
使い勝手の良い室内空間や走破力の高さを魅力に、アウトドアスポーツなどのアクティブなカーライフをタフに支える本格SUVとして、好調な販売を続けるエクストレイル。この度、新たなグレード「20GT」が追加された。
このようにグレード構成が登場後に変更されるのは特別珍しいことではないが、この20GTの追加は、自動車業界に大きな衝撃を与えるはず。なぜなら、日本では商用車を除く乗用車では姿を消してしまったと表現できる、ディーゼルエンジンを搭載したモデルだからだ。
ガソリンエンジンに対し、熱効率が高い特徴を持つディーゼルエンジン。重い積荷を運搬する商用車では絶対的に必要であり、重宝され続けていた。だが、ガソリンよりも着火温度が低い軽油の特徴を活かし、高圧縮化が可能で爆発力を高めてトルクを稼げるディーゼルエンジンは、振動や稼働音が大きく、快適性を重要視する乗用車には向いていなかった。さらには、軽油はガソリンよりも気化し辛いからこそ、空気と混ざりにくく燃焼が安定しないので、ガソリンエンジンに対して排気ガスが汚く環境汚染につながるという理由から、国内乗用車市場ではガソリンエンジンが主流となっていた。
だが、改めてディーゼルエンジンが、国内市場に導入される。日産の技術力のアピールなどイメージ戦略効果も狙っているだろうが、技術進化により快適性を損なう振動や音さらには環境汚染につながる排ガス問題を解決して、今後ガソリン自動車のシェアを奪える、そのような計算が成り立ったからだと考えられる。
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