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ホンダの「交通安全トートバッグ」は評価されるべきだが、一方でその存在を残念にも思う

ドライバー心理をうまく利用して子供たちの安全に寄与

筆者は不勉強にして知らなかったのだが、ホンダは本年9月に「肩にかけるおまわりさん まもってトート」なる子供向けの交通安全トートバッグを制作し、秋の交通安全運動の初日から無料配布を行ったらしい。

すでに詳しくご存じの方も多いかと思うが、「まもってトート」というのは要するに反射板が付いているトートバッグなわけだが、その反射板が「おまわりさん」に見えるようデザインされているのだ。

ホンダは公式サイトにてこう言っている。

「夜、車を運転している人は、道路でおまわりさんを見ると、自然とブレーキを踏みます。その心理に着目し、おまわりさんの制服のようなデザインに。

夕暮れ時や夜間、ヘッドライトが当たると光ることで、ドライバーが横断中の子どもたちに気づいてもらいやすくなるのでは?

そんな気づきから、持ってでかけたくなるような、可愛くてかっこいいトートに仕上がりました」

これは確かにそのとおりで、筆者も日頃、上記のように「おまわりさんらしき姿を見ると、思わずブレーキを踏む」という行動をとっている覚えはある。

特に速度超過をしているわけではないときでも、走行中の運転席から歩道に警察官の姿を認めると「おっと……」という感じで思わずアクセルを若干緩めてしまうのだ。

それどころか、幹線道路の道端でしばしば見かける「夜になるとまるで警察官がそこに立っているかのように見える反射板が付いた看板」を視認したときもそうだ。

もう100万回ぐらいはアレを見ていて、その正体を知っているはずなのに、アレを見るとやはり「おっと……」という感じで思わずアクセルを緩めてしまう。

そうしたモロモロから考えると、今回のホンダの試みは高く評価されるべきだろう。「肩にかけるおまわりさん まもってトート」は必ずや、子供たちの安全に寄与するはずだ。

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