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マツダSKY特集、第3弾 ディーゼルに革命を!

排気熱で燃焼室を温める

ディーゼルエンジンは高圧縮比であればあるほどエネルギー効率に優れる。かつては20~25:1が一般的なディーゼルエンジンの圧縮比とされていた。

機械工学的にはそうなのだが、大気汚染などの環境問題が厳しく問われるようになったここ数10年では、効率よりも排ガス浄化にプライオリティが移っている。窒素酸化物(NOx)やディーゼルパティキュレート(PM=スス)の除去が最優先となり、時代を追うごとに低圧縮比化が進められてきている。結果として乗用車ディーゼルでは圧縮比20以下が一般化し、16~18:1あたりが現実的な解と言われるようになっている。

理想を突き詰めればさらに低圧縮比化したい。高圧縮比ゆえに発生しやすいNOxやPMを抑制するために燃料の噴射タイミングを遅らせる遅延燃焼とし、結果として高圧縮比とは釣り合わない低膨張比となる。排ガスのために効率を下げざるを得ない現実を改めたいところだ。しかし、燃料に軽油を使い、高圧縮比による圧縮熱を利用して自己着火させるサバテサイクルの性格上、圧縮比15以下では十分な圧縮温度が得られず、冷間時の始動がままならないという問題が残されていた。

多くのエンジニアが、分かっちゃいるけど越えられない…と諦めていたところに風穴を開けたのがSKY-Dということになりそうだ。ブレークスルーポイントは、SKY-Gとは違って非常にシンプルである。

まず圧縮比を14というディーゼルエンジン未踏のレベルに設定。問題となる冷間始動時と暖気中の失火抑制は、吸気時に高温排ガスの還流を行う排気可変バルブリフト機構と燃料の空間分布を精密にコントロールするピエゾインジェクターによってカバーする。以上おしまいということでもないが、概ねそんなところである。

冷寒時の一発目の着火はグロープラグを使えばなんとかなる。問題はその後。十分な熱源がないと失火して止まってしまうのだが、一発火が点けば高温の排ガスが生成される。これを排気バルブの可変リフト機構を用いて吸気に取り込み、その熱源によって燃焼を継続させる。低圧縮化させると、それまでエミッションを恐れてリタード(遅延燃焼)させていた燃料噴射を上死点に近い最適なタイミングで行える。これに高精度な噴射制御を組み合わせることで、高膨張比による出力・燃費性能の向上とNOxやススの少ないクリーンな燃焼が一挙に手に入る。

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