東京モーターショーで考えた。コンセプトカーでわかるメーカーの実力
掲載 更新 carview! 文:金子 浩久
掲載 更新 carview! 文:金子 浩久
今回のモーターショーへの出展の中にも、西館のマツダ、東館のレクサスやヤマハなど、開発者の魂の叫びが聞こえてくるような素晴らしいコンセプトカーがあった反面、それとは対照的なルーティーンで造られたとしか思えない、何のメッセージも聞こえてこないコンセプトカーが少なくなかった。
具体的な車名は挙げないけれども、どう見ても実現の可能性もヤル気も伺えないもの、コンセプトを謳う割には内容とデザインが古過ぎて今それを製品として売ってなきゃダメなもの、奇抜であればいいと錯覚しているもの等々。
コンセプトカーの出展だけでなく、市販車の展示に関しても、メーカーがモーターショーをどう活用し、来場者に何を伝えたいのか。そこがハッキリと定まっていないから、底の浅い展示になるのだ。
マツダとレクサスとヤマハのブースでは他よりも圧倒的に長い時間を過ごした。会場を回るのが早く済んでしまったのは海外メーカーの少なさが理由なのではなかった。じっくりと向き合いたくなるような出展が少なかったのだ。内容に実があったとしても展示方法が上手くなかったり、その反対に展示は派手だけれども内容が薄かったり。それこそ、コミュニケーションだ。モーターショーは、どんなに繕うおうとしても自動車メーカーの素の姿を表してしまうから残酷だ。
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