【真相】なぜ日産は経営危機に瀕しているのか? 有識者が指摘する「米中不振」を招いた本当の病巣
掲載 carview! 文:ピーコックブルー 19
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「そうしたなかで救いの手を差し伸べたのが、ルノーです。資本提携というかたちで日産を救済したルノーは、カルロス・ゴーン氏を最高執行責任者(COO)として送り込みます。
2001年に日産の代表取締役社長(CEO)となったゴーン氏は、大規模なリストラを断行するなど大胆な改革を行いました。その経営手法には否定的な意見も少なくありませんが、良くも悪くもさまざまな『しがらみ』を断ち切ったのも事実です。
しかし、そうした数々の改革はあくまでも日産を『延命』させるためのものであり、中長期的な復活を見越したものではありませんでした。
また、ゴーン氏があまりにも独裁的な立ち位置であったために、その意志を受け継ぐことができる人材が、能力的にも心情的にも育たなかったという側面もあります。
ゴーン氏は2018年に金融商品取引法違反で起訴されるなど、その功罪にはさまざまな議論があります。ただ、その後の日産を見ると、コロナ禍という未曾有の事態があったとはいえ、いまだに『ゴーン・ショック』のなかにあると思います。
しかし、ゴーン氏だけが現在の日産の状況をつくりあげたのかというと、そうではありません。その根底には社内政治が重視されてしまうという日産の社風があり、それこそが経営悪化の本質的な要因であると考えます」
2025年4月に社長に就任したイヴァン・エスピノーサ氏は、そうした日産の悪習を断ち切れるのでしょうか。その経営手腕に注目が集まります。
(終わり)
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(写真:日産)
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