「ジムニー」にACCが付いたのは時代とユーザーが普通になったから? それでもガチ勢向け“素うどん仕様”が欲しい理由
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹 51
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そこについて、「ジムニーという車は、余計なモノが何も付いてないからこそ美しいのだ!」と信じる硬派オフローダーや、ややこしいモノが内蔵されると、バンパー交換などのカスタマイズが難しくなってしまうカスタム愛好家が反発しているわけだ。
オフローダー各位の想いも、カスタマイザー各位の気持ちも十分わかるつもりではあるが、これはもう「時代ゆえ仕方ない」とあきらめるしかない話である。
さまざまな社会的責任を負い、さらには年々厳しくなる各種法規にのっとっていく必要がある大手自動車メーカーが、「ジムニーだから」という理由だけで、いつまでも安全装備の内容向上を後回しにし続けることはできない。
また、ジムニーという車が相変わらず超硬派な本格オフローダーである事実は変わらないが、「現行型における大半のユーザーは最上級グレードのAT車を選び、主には舗装路を走っている」というマーケットの実情から、スズキという営利企業が目を背けるわけにもいかない。
さらにいえば、遠くの山々を走り回る本格オフローダーとて、なにも自宅の目の前から山までずっと悪路を走って行くわけではなく、多くの場合は舗装された高速道路を使って山々の付近までたどり着いているはず。
そういった行き帰りの道中の疲労度を軽減させるためには、やはりACCというのは、付いていると“効く”装備である。それゆえ「オフローダーはそんなモノを必要としないのだ!」という意見も、決して100%の正論ではないと考える。
そして第二のポイントとして「スズキめ、どさくさに紛れて大幅値上げしやがって!」という批判もあるわけだが、これについても、スズキを責めるのは若干筋違いといえる。
自動車製造に必要となる部品や素材だけでなく、ありとあらゆるモノの値段が上がりまくっている昨今において、いつまでもスズキに「今までどおり安く売ってくれるんでしょ? 高くしちゃったらもう買わないよ?」などと迫るのは、人の道から外れる行為だ。
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