レクサスRC、RCF試乗。リアルスポーツの完成度は?
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:トヨタ自動車
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:トヨタ自動車
「RC」ファミリーのプロフィールを明らかにしよう。サイズ的にはISとGSの中間にあるが、今回のRCは決してISクーペ、あるいはGSクーペという位置づけではない。セダンの派生車種として開発したのではなく、独立したモデルとして開発されているのだ。実際のボディサイズは全長4695mm×全幅1840mm×全高は1390mm、ホイールベース2730mmと、低く、いかにも走りが得意そうなプロポーションをもっている。
RCはISでもGSでもない新しいボディのアーキテクチャを持っているが、その秘密はどこにあるのか。新アーキテクチャの目的は軽量と高剛性である。そのためにボディをフロントとキャビンとリヤの3つに分けてモジュール化した。まずフロントは外径の大きなタイヤを装備するためにGSのモジュールを使い、中央のフロア部分はもっとも剛性が高いオープンカーのIS Cのフロアを流用している。通常のセダンよりも断面積では2倍も大きいロッカー(サイドシル)を持っており、曲げ&ねじり剛性はかなり高い。そしてリアはISのものとなる。その結果、ISよりもボディ剛性が1.5倍ほど高まったのだ。
この高剛性ボディに3.5L V6エンジンが搭載されるのが「RC350」だ。313ps以上のパワーと380Nmのトルクはスポーツクーペとしては十分なパフォーマンスだ。ちなみにRCのパワートレーンはこのV6ガソリンエンジンと、「RC 300h」というハイブリッドの2種類が用意されている。今回、ハイブリッドに乗ることはできなかったが、レクサス(トヨタ)初の本気のスポーツ・ハイブリッドも注目したい。
先に登場したコンパクトSUVのNXに搭載された2L直噴ターボについて、多くのメディアからRCへの搭載の可能性を質問されたというが、チーフエンジニアの草間さんはイエスともノーとも答えていない。アメリカはV6、日本はハイブリッドに人気が集まりそうだが、欧州はダウンサイジングターボが主流となってきているので、私は将来的にはターボはありそうだと考えている。
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