スズキの新型コンパクト スプラッシュの実力は!?
掲載 更新 carview! 文:まるも 亜希子 /写真:荒川 雅臣
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もはやコンパクトカーは女性向けのクルマではない、といってデビューしたのが、日本で今いちばん売れているコンパクトカー、フィットだった。そのコンセプトが間違っていなかったことは十分に証明されているわけだが、この度スズキから登場したスプラッシュは、積極的に女性にアピールしたい感じが見て取れる。その理由を考える時、やはりスイフトの存在が大きいことは明白だ。
スイフトはヨーロッパで磨き上げた走りを最大のウリとしていて、ドアを閉めた瞬間からビシッとしているのには心から感動した。ベースグレードの走りはもとより、スイフトスポーツのポテンシャルにはメロメロになった。ところがそんな「走りのスイフト」路線に反応するのは、やはり男性だけのようで。しかも平均年齢はちょっと高めのようで。女性がクルマを選ぶ時のトップ項目は「デザイン」だが、スイフトには女性向けのフェロモンが足りなかったらしい。
そんなこともあって、スプラッシュのデザインには並々ならぬ力が注がれていると感じる。2004年にオペルとの共同プロジェクトとして開発をスタートしてから、実は2006年のパリショーをはじめ5回にわたり、各国のモーターショーでデザインスタディモデルである「プロジェクト スプラッシュ」が出展されてきた。長い時間をかけて、市場の反応をじっくりと探ってきたことがうかがえる。そして2008年3月からは、すでにヨーロッパで販売が始まっている。生産はハンガリーのマジャール・スズキ社で行われており、日本にはスズキ初の逆輸入車としてやってきた。スプラッシュは正真正銘の「ヨーロッパ生まれ、ヨーロッパ育ち」のコンパクトカーなのだ。
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