718 ボクスター GTSはピュアな走りの領域で911を超えた
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:望月 浩彦
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ちなみにGTSと「ボクスター S」ではベースエンジンは一緒だが、インテークダクトの形状や最大ブースト1.3barのタービンへの変更で15ps向上。低回転の使いやすさはボクスター Sも変わらないが、GTSの魅力は伸び感、特にレッドゾーン手前500回転の吹け上がりの鋭さが違う。スポーツモード以上にしている際の、最後の伸び感の有無は、加速感というより刺激として大きく異なっている。エンジンが全てを絞り出し、吠えている感覚が伝わってくると言えば良いだろうか。屋根を開けている時など、こちらまで吠えたくなるのだ。
試乗した718 GTSはMTだったので、ツインクラッチのPDKとの相性は未知数だが、MTにも変速時の回転数制御が組み込まれ、今までであれば怖くてできなかった人でも、シフトダウンで高回転を積極的に使ってエンジンの刺激を味わえるようになった。
懸念材料があるとするとパッケージングが若干ストイックすぎること。2シーターオープンなのでシートがタイトだし、目的地に着いてリクライニングして休むなんてこともできない。前後にトランクがあるので旅行などは困らないだろうが、2人で移動する際などは助手席が使えないから、鞄や小物の置き場所にも困る。しかし、多少不便でも所有したいと思える魅力が「718 ボクスター GTS」にはあった。
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