新型ロードスター初のメディア4耐、筑波ラップタイムは？ 燃費は？

「ろーろすらーをらって、れんひうひはす！」

「aheadチームの（岡崎）五朗さんによると、6000rpmまで回して5.6km/Lだそうです！」

姿を消していたワタナベはサーキット内のレストランでチャーシューメンを食べていたわけではなく、他チームの偵察に行っていたのだ。ワタナベは単なるギャルではなく、くのいちワタナベだった。

これで、チーム内に危機感が募った。他チームは、「カービューROADSTER」チームよりエンジン回転を上げて速いラップタイムで周回しているのに、燃費もわれわれを上回っているのだ。ここで、予定より少し早く、サカマキをピットに入れることになった。

サカマキからバトンを受ける第3ドライバーは、カトウだ。百戦錬磨のカトウであっても、緊張の面持ちを見せる。

「ウチのクルマはタイムも燃費も出ていない。どうやって走るか、正直、迷うね」

カトウと交代したサカマキはよほど悔しかったのだろう、ピットに戻るなり号泣した。涙が涸れて落ち着いたところでサカマキに話を聞く。

「自分の実力を思い知らされました。私が持っている引き出しでは、とても対応できません。ホントに悔しいです」

ここで悔しさを思い出したのか、再び涙声になる。

「もう、ろーろすらーをらって、れんひうひはす！（号泣）」

翻訳すると、「もう、ロードスターを買って、練習します！」であろう。

がんばれサカマキ、君はまだ22歳、あと40回はこのレース出られるはず。（マツダのみなさん、もしこれをお読みでしたら、サカマキに程度の良いロードスターを見繕ってあげてください！）