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【本当に商用?】エンジン車の倍よく出来てる「Nバンe:」は“おひとり様”のハンディをはねのけるか

軽バンというより新しい乗り物感がある

さて試乗です。商用としては大径な13インチタイヤのエアボリューム効果か、走り出しから「これが軽バン?」と首をひねりたくなるしなやかな乗り心地。モーターの滑らかな加速感、電動サーボ式の自然なブレーキフィール、床下のバッテリーによる重心の低さなどが相まって、そのへんの軽乗用車などよりも走行フィールに上質感があるのは驚きです。

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モーターだから当たり前と言えばそれまでですが、わずかな踏み込みからも間髪を入れず、軽エンジン車のように唸りを上げることもなく加速します。ヒューンという控えめのモーター音を響かせて自在に加減速する走行フィールには、ドラマこそないものの、新種の乗り物感があるかもしれません。

2名乗車に最大積載量350kgを積んで箱根ターンパイクで開発を繰り返したというエピソードも妙にリアルで、その場合の加速性能も軽乗用ターボなみとのこと。クラス上の装備である電動サーボブレーキも採用し、荷物満載状態でも安心感のある減速ができるというのも自慢です。ホンダの中の人からも「ぜひ編集部で借りだして高速道路や山道を走ってみてください」と熱いオファーが飛んできたのでした。

運転席シートはクッションがたっぷりしていて姿勢が崩れにくく、ロングドライブでも疲労が少なそう。一方でフルフラット設計が優先された助手席や後席は平板でクッションも薄く、N-BOXのような乗用モデルの快適性は望めません。ベースのNバンもこのNバンe:も、どちらかというとソロキャンパーなどの“おひとり様”向けという一面があるのは否めません。

また、駆動系の出来が良いとノイズが気になるのも事実。なまじメカの音が小さいだけに、少し荒れ気味の舗装路ではタイヤが立てるロードノイズを意識しました。ここまで作り込むなら静粛性向上パッケージ的なメーカーオプションや、まあまあの音で聞けるポン付けオーディオなどにも期待したいところです。

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