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自動車大変革が始まった。メルセデスはなぜSXSWのスポンサーになったのか?

メルセデスはなぜSXSWのスポンサーになったのか?

メルセデスがSXSWに惹かれる理由は明快だ。このイベントが未来を見つめるスコープを持ち、様々なスタートアップが参加しているからだ。テクノロジーに関してはクルマから宇宙、医療から教育まで、多くの専門家が集まり、熱い議論を交わす。“自動車メーカーからモビリティのプロバイダーになる”とメルセデスは明言しているだけに、スタートアップの交流にも人一倍興味を注いでいる。メルセデス・ベンツがSXSWのスポンサーに加わったのは、そうした理由からだ。

コンベンションセンターの近くに野外「me Convention」が設置され、「スマートEQ」や「インテリジェント フューチャー トラック」が展示されていた。このトラックは街中のデリバリーバンとして利用され、ルーフから飛び立ったドローンが商品を運ぶ。アマゾンのようなEコマースが急速に発展し、モノの輸送が大きな課題となっているが、そのソリューションとして期待できる。

夜9時過ぎから封鎖した道路では「EQC」(メルセデス・ベンツのEVブランド初の市販車になる予定)と「スマートEQ」の同乗試乗が行われた。EQCはまだプロトタイプの段階でサスペンションの設定も暫定的だが、自動運転レベル3相当の機能が備わっているらしい。LEDで怪しい光を放つインパネやフロントマスクがセクシーだ。オースティンの街にはスマートEQもよく似合う。ショートトラベルならEVのほうが便利なのだ。

自動運転車「F015」(2015年のCESで発表)の開発リーダーであるアレキサンダー・マカンスキー氏(メルセデスの未来学者)のパネルディスカッションでは、会場から「自動運転は本当に必要か?」「自動運転車を愛せるのか?」という質問が出た。マカンスキー氏が「愛されるようなクルマを作る」と答えていたのが印象的だった。

いままでの自動車ビジネスモデルでは、これ以上成長が期待できないことは明らかだ。自動車産業が環境問題や資源問題と折り合いをつけるためには、クルマを生産と所有というパラダイムから開放し、クルマの利用方法と新しいビジネスを結びつけるMaaSのような発想が求められている。人は富や生活の機能を求めて都市に集まり、世界中でメガシティ化が加速している。社会は多様性を受け入れることで多様な人種、多様な宗教が集まり、ライフスタイルや価値観が変わり、各地に多様なコミュニティも生まれるだろう。

それに身体に障害がある方、免許を返納したお年寄りにとっても、自由に移動できるモビリティが必要だ。税収が減るとなれば、行政に頼ってきた公共交通のあり方も変えていかなければならない。未来の発展のためには誰でも自由に移動できる、移動サービスの多様化がマストなのである。21世紀の成長のためには移動という社会システムの代謝が求められている。これが私がSXSWで感じたことだ。

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