ポルシェもレクサスもホンダも新型車を発表する英グッドウッドの存在感
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
トヨタは開発担当の多田氏を起用して、スープラのプロモーションを行っていた。中にはボディシェルだけをHKSに提供して、“旧”スープラの3リッターターボを700馬力までパワーアップしたドリフトバージョンを持ち込むなど、いい意味で大人気ない演出まであった。
その他、「レクサス RC コンバーチブル」のプロトタイプも雨のヒルクラムコースを走った。
このイベントにはほぼ常連のホンダは先日ザルツブルグで優勝したレッドブルF1だけでなく、電気自動車「ホンダe」を走らせるプロモーションを行った。内燃機関の咆哮が響き渡るグッドウッドでどれほどの効果があるかはわからないが、英国工場閉鎖を始め、販売台数も欧州市場では盛り下がっているホンダの現状を打開できるチャンスになればと望むばかりである。
最後にグッドウッドの天気についても報告しておかねばならない。今年は金曜日、土曜日と晴れたが、日曜日にはついに予想通り雨が降った。晴れると土埃が舞い、雨では泥だらけと、観客が苦労するのもこのイベントの特徴である。それでも、文字通りエンスーの老若男女が、文句も言わずに毎年およそ8万人もやってくる。
これも自動車という不可思議な工業製品がまだまだ人間を魅了しているからだと思う。問題はパワートレーンが全て電気になった未来に、ヒルクライム・コースを前述のフォルクスワーゲンID.Rやタイカンのようにスーイスイと走り抜けた場合、果たしてアドレナリンは湧き上がるのか、ということかもしれない。
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