新型スズキ カタナ発売。斬れ味より乗りやすさ? ブラックカタナは初
掲載 更新 carview! 写真:編集部
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スロットルをワイドオープンすると、K5エンジンのスムーズで鋭いレスポンスと回転上昇にともなって高揚する力強いサウンドともに148PSのパワーが解放され、高速道路でもあっという間に制限速度に達してしまいます。6速100km/hの回転数は約4250rpmで、シフトチェンジが必要のない加減速トルクとパワーを感じることができます。
3つのモードが選べる「トラクションコントロールシステム(OFF機能付)」と「電子制御ABS」は、サーキットから雨の日まで、路面状況に応じて車両側の介入レベルを任意で選ぶことができます。「スリッパークラッチ」とあわせて、サーキットを本気で走り込む方にも安心で便利な機能です。
ブレンボ製ラジアルマウントモノブロックキャリパーブレーキのタッチは、初期制動は弱めで奥で効くコントロールのしやすさを感じました。
KYB製の43mmフロントアジャスタブル倒立サスと、リアの伸び減衰と7段のプリロード調整ができるモノサスは、首都高の継ぎ目などで少々硬さを伝えてくるので、開発者が新型カタナのために50通りテストしたというセッティングは、軽い切り返しとハードに走り込める特性の両立が想定されているのかもしれません。
長距離を乗ると、高速域ではメーターバイザーが低い位置にあるため、ネイキッドのように胸から上にあたる風圧との戦いになりますが、基本的にはアップライトなポジションですので、疲労も少なくロングツーリングをこなせると思います。燃費は渋滞や高速走行含め約200km弱の走行距離で20km/L弱でした。しかし、12Lの燃料タンクはこのクラスには容量が小さいので、ロングツーリングを計画する際には事前にガソリンスタンドの所在地確認や給油回数を計算しておくとよいかもしれません。
40年もの歴史を経て復活した新型カタナは、先代の世界最速の限界動力性能を引き出す鋭い斬れ味とは異なり、GSX S1000でも採用されている電制技術や安全装備を搭載して、より多くのライダーが乗りやすさも楽しめる万能な大型2輪になっていると感じました。
来年2020年はスズキ創立100周年。今回復活したカタナの今後のさらなる進化や、スズキの新モデル展開が楽しみです。
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