ロータスエヴォーラ試乗 ポルシェ911と勝負!
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
その一方で、得意分野の仕事となると、ロータスは素晴らしい妙味を発揮する。エヴォーラはビルシュタインとアイバッハで武装した4輪ダブルウィッシュボーンのサスペンションに、フロントが18インチ、リアが19インチのピレリPゼロを履くが、走り出してまず感激するのはその乗り心地だ。ロータスの脚は60年代のエランの時代からスポーツカーとしてはかなりソフトなものだったが、その伝統は今も受け継がれていて、エリーゼ系のサスペンションも決してガチガチに硬くはない。ましてやホイールベースが長く、しかもGTとしてのキャラクターも備えるに至ったエヴォーラの脚は当たりが柔らかく、低速でも跳ねるような挙動をみせることはない。その点、PASMを備えず低速では明らかに硬さを意識させる素の911カレラより、乗り心地は明らかに快適だといっていい。
では、スポーツカーとしてある意味で最も肝心なハンドリングはどうかというと、実はこの点こそまさにロータスのお家芸だといえる。911カレラより軽いけれども、路面のフィールを不足なく伝えるステアリングを切り込むと、エヴォーラはもっと小さくて軽いクルマのように軽快に反応する。前輪が執拗に路面を捉えているから、ステアリングを切ると同時にノーズが鋭く向きを変えてコーナーに進入していくし、そこからの脱出に際してスロットルを踏み込んでもフロントが逃げることなく、狙ったラインをキープし続ける。前輪の接地性が抜群に高いため、1速もしくは2速で抜けるような上りのタイトベンドでも、パワフルなミドエンジン車にありがちなプッシングアンダーステアが発生しないのである。同じ上りのタイトベンドをリアエンジンの911カレラで攻めたら、トラクションが強烈なだけにフロントはアウトに逃げがちになり、スロットルを緩める必要が生じた。
つまりエヴォーラ、中量級のスポーツGTでありながら、軽量車体屋たるロータスの面目躍如、しなやかな脚がもたらす滑らかな乗り心地とヒラリヒラリとした身のこなしを、見事なまでに実現しているのだった。2+2モデルが892.5万円、2シーターが850.5万円というプライスはロータスとしては高価だが、そこに踏み込む勇気を持ったスポーツカーエンスージアストに、その勇気に相応しい悦びを与えてくれるクルマではないかと思った。信頼性? 信じる者は救われる、というではないか・・・。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
【MotoGP】アプリリアで勝利達成ビニャーレス、スズキ&ヤマハ時代とは「異なる価値がある」
EV普及のゲームチェンジャーとともに、クルマづくりのゲームチェンジャーも明らかに!日産全固体電池パイロット生産ライン見学会レポート
【ヤマハ】「Yamaha R3 bLU cRU Asia-Pacific Championship」第6戦をオーストラリアにて11/8~10開催
トヨタ車体が1人乗り「りょくまる」実車展示! 小さな丸目が斬新スギ!? 「謎の小型車」が実は凄かった
ヤマハ主催「The Dark side of Japan Night Meeting 2024」 “MTのMTによるMTのためのMeeting”開催
ギャルにも響く メッチャかわいい人生初の愛車[ワゴンRスマイル]を仮免で早くも納車された強者がいたああ
ヤマハYZF-R7はバイク版のユーノス ロードスター(初代)だ!!「自分の腕だけで勝負したいアナタに」
アルファロメオ、新コンパクト『ミラノ』……改め『ジュニア』が世界初公開。HVに加え初BEVも
70.5kWhの高電圧バッテリー搭載で一充電走行距離は591kmに延長! メルセデス・ベンツが新型EQAを発売
日産が新型「小さな高級車」世界初公開! 全長4.4m級にクラス超え「上質内装」×斬新グリル採用! “日本的”デザインに一新の「新型キャシュカイ」欧州で発表
ランクル250の実車が見られる! 東京、大阪の2拠点に展示
低くてワイドな“走りのホンダ”新型でた! 新「H」ロゴ採用の次世代EVシリーズ 中国で発表
ホンダがBEVで反転攻勢!! 中国で「烨シリーズ」を一挙3台公開…ってコレ全部何かに似てない?
【非常識にもほどがある!】アルファの新型「ミラノ」が「ジュニア」に改名でメーカーが怒りの声明を出したワケ
【どっちがイイ!?】人気急上昇中 ホンダ「WR-V」とトヨタ「ヤリスクロス」をガチンコ比較してみた
【レクサス乗り必見】新型「GX」試乗もある豪華キャンプ募集中。公式&公認カスタムも萌える!
【日本は遅れてるは勘違い】EVの元祖「リーフ」の次期型は待つ価値あり? 電池と航続距離は?
日産サクラがBEV国内販売No.1を獲得! 支持される理由は? 購入には注意点も
【開幕】珠玉のコンセプトカーから貴重なお宝まで。オートモービルカウンシル24の見どころを解説!
ついにマツダの旗艦「CX-80」予告! 4月18日発表、ボディサイズなど今わかってる情報まとめ
「新体制」発表したダイハツだが組織改革は限定的。不正体質の一掃に不安を感じる理由とは?