ポールスター、ボルボのECUチューンを試す

かなり“攻めた”仕様

コイツはT6をベースに、専用エンジンプログラムで最高出力を25psアップの329psにし、最大トルクを40Nｍアップの480Nmにした割増し仕様。中でも最大トルクはほぼ2000rpmから発揮されるわけで、かなり過激。実際、これと組み合わされる6ATにせよ、結構ダイレクトで、加速は発進から非常にスポーティ。というかかなり“攻めた”仕様といえる。

もちろんこのポールスターのハード的な改良点はそれだけで、あとはPOLESTARのリアエンブレムが付くことぐらいだが、侮れない。

今回の試乗車はS60 T6 R-DESIGNにPOLESTARを組み込んだモデルだが、そもそもスポーティ度が高かったT6 R-DESIGNのポテンシャルを、このパワーチューニングで余すことなく引き出しているという印象だからだ。悪い言い方をすると、今までのT6 R-DESIGNはムダに硬かった。ところが、このポールスターになってその硬さに見合った速さを手に入れたとも言える。

その違いはわずか20万円。高いと言えば高いが、この速さの喜びを知る人にとっては安いかもしれない。

このあたりは、今やボルボとBMW以外になくなったこのコンパクト目な3リッター直6ターボ車にアナタはなにを求めるか？　だ。快適性を求めるならば選択肢はいくらでもある。だが、上質なスポーティさを求めるならば他にはあまりないという事実をわかっていただきたい！

ちなみにポールスターは「北極星」を意味し、ポラールは「極地」を意味する。ボルボのネーミングは常にシブくて、味わい深く、北欧的であーる。