最新ケータハムに試乗 シビれる軽量スポーツ
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:ケータハムカーズ・ジャパン
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:ケータハムカーズ・ジャパン
485は少しづつ乗りこなすことができて楽しめたのだが、620Rはとんでもなかった! 2.0Lフォード・デュラテックにSC(スーパーチャージャー)を追加して315psにまでスープアップ。SCは低回転から過給が効くのでトルクの太さがハンパじゃない。そこにもってきて試乗時は運悪く雨が降ってきたのだからたまらない。本当に慎重に、20~30%のアクセル開度で走らせ始め、回転も抑え気味で早めにシフトアップしていったのだが、なんと4速でもグッと右足に力を込めるとホイールスピンしてしまう。
シフトはシーケンシャルのドグミッションで普段ならクラッチを切らずにシフトアップできるはずだが、この時は慎重に1回ずつ切って運転。慣れてきたところで冷静に観察してみると、ウェットではさすがに滑りまくりではあるものの、コントロール性は485よりも格段に高い。これは高精度なショックアブソーバーがオプション装着されているからのようだ。微少入力域ではスムーズな動きで唐突な動きを抑制、それでいて大きな入力ではダンピングの効いたスッキリとしたフィーリング。シャシーのポテンシャルもセブン随一なのは伺い知れた。またシーケンシャルゆえの電光石火のシフトダウンなどは病みつきになる。ドライのサーキットで存分に味わってみたいものだ。
ハイパフォーマンス版セブンの620Rへの試乗は痺れる体験だったが、あそこまでのスリルをいつも味わっていたら身体も心も持たないような気がする。そんなに速くなくてもいいから、スカッと爽やかに、セブンらしい軽さの恩恵を味わわせてくれればいいのだ。それには165および130が適しているように思えてならない。何しろ、オリジナルのロータス・セブンは40psだったのだから、スズキ製660ccターボが役不足ということはないだろう。日本でも販売は開始されており、価格は349万6500円。デリバリーは2014年春の予定だ。
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