マツダ CX-30 ベーシックなガソリンで十分。プロアクティブでも装備は充実
2021/01/03 11:55 carview! 文:伊達軍曹/写真:マツダ 254
2021/01/03 11:55 carview! 文:伊達軍曹/写真:マツダ 254
グレード展開は、まずは前述した2Lガソリンエンジン搭載車が「20S」という車名となり、1.8Lディーゼルターボは「XD」、次世代型のやや特殊な2Lガソリンエンジン搭載車は「X」という車名になります。そしてそれぞれの中に、標準的な装備内容の「PROACTIVE」と、それより少々充実している「PROACTIVE Touring Selection」、そして最上級に相当する「L Package」という3種類のグレードが存在しています(ただし20Sだけは、サブネームが付かない「素の20S」もあります)。
ガソリンエンジン
・20S 239万2500円
・20S プロアクティブ 261万2500円
・20S プロアクティブ ツーリングセレクション 273万3500円
・20S Lパッケージ 279万4000円
ディーゼルエンジン
・XD プロアクティブ 288万7500円
・XD プロアクティブ ツーリングセレクション 300万8500円
・XD Lパッケージ 306万9000円
新世代ガソリンエンジン(スカイアクティブX)
・X プロアクティブ 329万4500円
・X プロアクティブ ツーリングセレクション 341万5500円
・X Lパッケージ 347万7100円
※4WDは約20-25万円高
※ATとMTは同価格(ディーゼルはMT設定なし)
マツダ CX-30を購入する場合は、まずは3種類あるパワーユニットの中からどれか一つを選ばなければならないわけですが、結論から申し上げると「ベーシックな2Lガソリンエンジン(スカイアクティブG 2.0)で十分」かと思われます。
ディーゼルターボのスカイアクティブD 1.8も、難しい新技術を使ったスカイアクティブX 2.0ももちろん悪くないのですが、ベーシックな2Lガソリンエンジンと比べるとディーゼルターボは27万円ほど高く、新世代エンジンのほうは68万円以上割高です。
もちろん、お金を出してそれらを選ぶのも各自のご自由ですが、ベーシックな2Lガソリンエンジンでも十分というか、むしろ軽快でなかなか素晴らしいパワーユニットですので、あくまでコスパの観点から言うのであれば「いちばん安い20Sこそが正解」ということになるのです。
そして20Sの中に4種類あるグレード、すなわち「素の20S」「20S PROACTIVE」「20S PROACTIVE Touring Selection」「20S L Package」の中から最終的に選ぶべきは、どのグレードなのでしょうか?
まず「素の20S」は、いわゆるエントリーグレードではあるのですが、快適装備や安全装備は普通にぜんぜん充実しています。そのため、「パワーリフトゲートが付かない」「アドバンストキーレスエントリーシステムではない」などのちょっとしたショボささえ気にならないなら、なかなかお買い得なグレードだと言えるでしょう。
その上の「20S PROACTIVE」は、20Sのところで触れた各種装備が標準で装備され、さらに「交通標識認識システム」や「前側方接近車両検知装置」なども標準装備となります。そのため20Sより22万円高いのですが、それだけの価値はあるグレードだと言えます。
さらに1コ上の「20S PROACTIVE Touring Selection」は、その名のとおり長距離ツーリングが得意なグレード。高速道路などでのドライバーの運転負荷を軽減してくれる運転支援機能「クルージング&トラフィック・サポート」が標準装備となり、さらには運転席の10ウェイパワーシートやドライビングポジションメモリー機能なども標準装備ですので、「長距離を走る機会が多い」という人は、20S PROACTIVEに約12万円プラスしてこちらを選ぶのが得策です。
最上級グレードの「20S L Package」は、主には「本革シートである」という点が最大の特徴です。本革シートがお好きな人は、20S PROACTIVE Touring Selectionに約6万円を足してこちら、L Packageを選んでください。
マツダ CX-30のライバルとなるのは、サイズ的に近いクロスオーバーSUVであるトヨタ C-HRと、ホンダ ヴェゼルでしょうか。
この3車はどれもそれぞれの魅力を持っており、走行性能や安全装備などのレベルも「おおむね同水準」だと言えます(もちろん、細かな差異もあることは言うまでもありませんが)。
それを踏まえたうえでのマツダ CX-30の最大のアドバンテージは、「内外装デザインにおける圧倒的なセンスの良さ」でしょう。
客観的に見て「やや子どもっぽい」とも言えるトヨタ C-HRや、「ちょっと地味?」とも感じられるホンダ ヴェゼルのデザインに今ひとつ納得がいかない人は、ご近所のマツダ販売店でCX-30の内外装をじっくり眺めてみてください。
もちろん全員ではないはずですが、そこそこ多くの人は、この美しいクロスオーバーSUVがかなり欲しくなってしまうことでしょう。
次のページ>>スペック例
【 マツダ CX-30のその他の情報 】
マツダ CX-30の買取相場
マツダ「CX-30/マツダ3」初期型が無償で最新版へ進化!「スピリット アップグレード」開始
ハイエースの強力なライバル出現!? 日産NV300コンビは日本で販売しないのか?
【国内試乗】「プジョーSUV e-2008GT ライン」パワートレインは“二刀流”プジョー最新の個性派コンパクトSUV
まずはMAZDA3とCX-30が対象! 制御プログラムをアップデートする「マツダスピリットアップグレード」を開始
【試乗】アウディRS Q3とRS Q8は新世代RSの大本命? 極められた万能性に期待大
新型アウトランダーは4月に北米で発売。3社アライアンス開発でも三菱らしさが残されている
【試乗】テスラ ロードスターは「近未来のスポーツカー」を味わえたEVスポーツだった【10年ひと昔の新車】
スカイラインとレヴォーグの「手放し運転」は本当に使える? 実際に公道で試してみた
【プロ解説】三菱 デリカD:5の歴史を徹底解説!!
いま新車を買うなら「本当に」付けるべき「安全装備」をレーシングドライバーが指摘!
超絶エレガントな姿にスポーツカー顔負けの550馬力を発生するエンジンを搭載したベントレー ベンテイガ
ミニバンの使わない3列目席の収納方法! 各車違うが「使える」のはどの方式?
マツダ2 設計年次は気になるがライバルを圧倒する内装センスがある
マツダMX-30はハイブリッド車より成熟した走りのEVに魅力あり。大本命は22年登場のPHEVかもしれない
新型「メルセデス・ベンツ Cクラス」世界初公開。近未来的なデジタル装備はまさにベイビーSクラスだ
マツダ3改良モデル試乗 やや弱かった走りの質が高められ全体の統一感を得た
ダイハツ「タフト」 ハスラーと好勝負できる使い勝手に優れた軽クロスオーバーSUV
日産「セレナ」 e-POWERはやや高いがドライバーも満足度が高いミニバンの一台
日産ノートはこのジャンルでベストの1台だが乗り心地と価格は少し気になる
トヨタ クラウン 日本に特化した文化遺産的な一台。3種のパワーユニットの選び方は?
新型ホンダ ヴェゼルが初公開される。内外装の雰囲気がガラリと変わってスタイル重視ユーザーも獲得しそう