ファントム海外試乗。本当に乗り心地がよいクルマに出くわしてしまった
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:ロールス・ロイス・モーター・カーズ
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:ロールス・ロイス・モーター・カーズ
SWBに乗り換え、今度は運転席へ。やや太くなったものの依然として細いリムの大径ステアリングの奥にはメーターナセル。そこから目線を横へずらすと地図などを映すモニターがあるのだが、その奥から助手席の前にかけて、水平基調のダッシュボードが美しい“ギャラリー”で彩られる。このギャラリーこそ新しいアーキテクチャーと並ぶファントムVIIIの大きなトピックだ。ここには何でも配置することができる。何でもだ。この世のほとんどのクルマは、この部分がプラスチックや樹脂で加飾されたり、ウッドやレザーといった高級素材が貼られる。ファントムのギャラリーはそうした常識にとらわれず、磁気でもいいし陶器でもよい。立体的な彫刻でもよい。刺繍が施されたシルクでも。とにかく何でも配置できる。望むなら木彫りの熊でもよいし、自分で描いた油絵でもよいだろう。とにかくオーナーが望む装飾を貼り付け、強化ガラスでカバーするのだ。強いこだわりがなければロールスの提案から選べばよい。
か細いATのセレクターレバーをドライブに入れて走行開始。運転しても静かな印象は変わらない。ロールス・ロイスはしばしば「我々のクルマはエフォートレスである」と胸を張るが、確かに走らせるのに何の労力もいらない。アシスト量の豊富なステアリングを保持して軽いペダルのアクセルに足を載せれば、クルマは恭しく走りだし、ペダルを深く踏めば音が高まることなく速度だけが増し、これまた軽いタッチのブレーキペダルを踏めば、車重2.5トンのボディがスッと止まる。自分で運転したい時、しなければならない時のために流行りのACCやレーンキーピングシステムも付いている。
操作系は全方位的に十分以上のアシストがはたらくため、ダイレクト感というものはない。が、アップダウンを伴うコーナーの連続を速いペースで走らせるのが楽しくないというわけでもない。まぁ貴重な体験をしているという意味での楽しさ、興奮が大部分であることを否定しないが、操る楽しさも確かに感じた。タイトなワインディングロードで、ボンネットフード先端のスピリット・オブ・エクスタシーを狙った方向に向けるべくステアリングを切ると、巨体は思いのほか俊敏に向きを変える。VIIに比べ約30%向上したボディ剛性や、新型に初めて備わったリアステアシステムが効果を発揮しているはずだ。ごく低速でふわふわとしたマジック・カーペット・ライドを演出していたエアサスは、必要が生じればグッと踏ん張り、巨体のロールをしっかりとコントロールしてくれた。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
マツダの「2シータースポーツカー」何が魅力? めちゃ楽しいMT搭載&軽量オープンがスゴい! 登場35年も変わらない「楽しさ」とは
トヨタ新型「“最小級”ミニバン」発表! “大胆”顔&5速MT設定もアリ! アンダー250万円の「ルミオン」印に登場
2024年初出走のソルド「マシンに戻れてとても嬉しい」/WRC第5戦ポルトガル 事前コメント
自転車のマナー最悪! 2026年までの導入じゃ遅すぎる! 反則金を支払う青切符の導入を早くせよ!
カワサキ「Z900RSカフェ」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
新車購入時、「欲しいクルマ」「高く売れるクルマ」どちらを選ぶべきか? 人気中古車高騰のいま考える
イジりすぎてもはや原型がわからん! [フルモデルチェンジ]が凶と出た!! やらかしカー4選
魅力的な電動スポーツカーだ!!! 伝統の[MG]から復活への回答!! ゲームの世界から誕生した2シーターオープン[サイバースター]日本メディア初試乗!
ロングシートは二段ベッドにもなる! 大人数で楽しめるトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
[新型ムーヴ]発売まだなん!? 発売するなら[N-BOX]窮地か!? だってスライドドアだし軽最強の先進装備なのよ
1本になったりしたけど…21世紀の技術をもってしてもダメ!? ワイパーは未来永劫今のままなの!?!?
バニャイア、一歩先を見据えて別セッティングに集中「低グリップのトラックに焦点を当てた」/MotoGPヘレステスト
【まさに次期マツダ6?】マツダが中国で発表した流麗な新型セダンの日本導入が“絶対にない”理由
新型「フリード」5月登場! 「シエンタ」も改良で大激戦。デザイン派かコスパ派かでお勧めが違う
【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは?
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!
【実車を見てきた!】アウトドアなクラウン「ランドスケープ」新型展示イベントに登場!
【目からウロコ!】ランクル250が注文できなかった人へ、次の一手は何をするのがベスト?
【日本人は知らない】超高級車に超実用車! 成功が見えてきた新顔「アメリカンEV」の世界を紹介