愚直なまでに”マツダらしさ”を追い求めたCX-60。SUVでも”人馬一体“と”美“は表現できるのか
掲載 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹、マツダ 182
掲載 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹、マツダ 182
こうして生まれたCX-60の価格は、299万2000円~626万4500円(税込)。デザインとパワーソースの違いで、手ごろな価格からプレミアムレンジまで幅広くラインアップしているのが特徴だ。
玉谷氏は「ベーシックなグレードは、気兼ねなくしっかり使えるSUVを表現している。プレミアムスポーツでは上質で濃厚なスポーティさを、プレミアムモダンでは上質さを知的に表している。(プレミアムモダンには)力強さの中に、職人によって作り出される手のぬくもりのような日本らしい表現を盛り込んだ」と説明してくれた。
パワートレインは、前述したマツダ初のPHVや新開発6気筒ディーゼルエンジンからコンベンショナルな2.5Lガソリンエンジンまで選択肢が多い。
マツダ国内営業本部の神野氏に選び方のポイントを聞くと、次のように答えてくれた。
「チョイ乗りが多く、遠方へは時々という方は2.5Lのガソリンモデルでヒラリヒラリと軽快な走りを楽しんで欲しい。ディーゼルモデルは価格の幅が広いので、内外装のデザインの違いで(マイルドハイブリッドにするかを)吟味頂くことになると思う。プラグインハイブリッドは、街乗りではほぼ電気自動車感覚で運転できる。給電機能もあるので、電動車としてライフスタイルを広げるようなクルマに仕上がっている」
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最後にシャシー開発を担当した車両開発本部の高原主査の言葉を引用して締めくくりたい。
「(開発には)プレッシャーもあったが、それよりもFRベースのクルマを作れることがエンジニア冥利に尽きる。重量配分をしっかりと作り込み、サスペンションもロードスターで使っているフロント・ダブルウィッシュボーン式、リア・フルマルチリンク式を採用でき、今までにないレベルのものを仕上げることができた。プレッシャーよりも歓びの方が大きい」
残念ながら今回試乗は叶わなかったが、運転席に座ってシフトノブとハンドルに手を伸ばすと、筆者が所有しているNDロードスターと同じ一体感をドライビングポジションから感じ取ることができた。ロードスターで標榜する”人馬一体”を追求したという走りを期待せずにはいられない。公道を走り始めるのは9月の予定だ。
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