ダイハツ ウェイクに試乗。使いやすい?転倒しない?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:望月 浩彦
「ウェイクは始めにアイポイントの高さありきなんです。タントだと5ナンバーミニバンより視点が低くて」
と教えてくれたのは開発スタッフ。オザワの予想とウラハラに開発のきっかけはスペースではなく、視点の高さ。視界を含めての乗りやすさを追求しており、シート座面はタント比で62mmも高い。よって実際に座ってみた時の見晴らし感もタント以上で、一緒に乗った身長150cm台の女性は「なにこれ? 大きいけど凄く見やすい」と感動していた。
となると当然気になるのは転倒リスクだが、ここはダイハツも万難を排しており、全高85mm、座面62mmも上がっているのに重心高アップはわずか約10mm。秘密はタント以上にボディ上部の外板を樹脂化したり、ルーフ鉄板の板厚を薄めて重心高に効く部分を軽量化しているのと、中身の低重心化でトランク床面を下げたり、パンク修理キットを低い位置に置くなど細かい努力をしている。
サスペンションは基本ミライース系だが、ロールを抑える太いスタビライザーを全車標準装備し、ウレタン製の柔らかいバンプスプリングを採用。足回りが底付きしても大きな衝撃が入らない構造になっている。
さらにオザワが運転して感じたのは独特のおっとり感だ。ステアリング、アクセル、ブレーキすべての操作に対し、身のこなしを極力スローにしており、タントもそうだったが、走り出すなり「バスっぽいな」と思う。
エンジンはタント同様の52psの660cc直3ノンターボと64psの同ターボが選べ、どちらもCVTと組み合わされるが、ハイパワーなターボでアクセルを思いっきり吹かしても、極端にドカンと飛び出ることはない。3000rpmのトルクが厚いところまで絶妙にCVTが繋がり、ほどよくじんわり速く走れる。
ちなみにこれは燃費にも効くようで、モード燃費はノンターボが25.4km/Lでターボが23.8km/Lとタントよりちと落ちるが、高速ゆっくり走行でなんと実燃費18km/L台を記録。トゲを抑えた走りは、エコにも効いている。
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