金子浩久が注目するパワートレインの今と未来【2015総括&2016展望】
掲載 更新 carview! 文:金子 浩久
掲載 更新 carview! 文:金子 浩久
時代が大きく変化していく過程にあるので、来年もこの傾向は続いていくのだろう。ジャガーとマセラティがディーゼルエンジン搭載車を日本にも投入することは発表済みだし、ポルシェはフランクフルトショーに出展したEVのコンセプトカー「ミッションE」の市販化に向けての開発開始を発表した。
多様なパワートレインが、人々の多様な暮らしにフィットしてくれることを願うばかりだ。矛盾するように聞こえるかもしれないが、近い将来にクルマがさらに僕らの日常にフィットしたものへと進化していくのならば、パワートレインが何であるかなどといちいち気にしなくても済むようになるのではないか。そんなクルマが存在し得るのかという疑問は置いておき、クルマとして過不足なくできていて、使っていることを意識し過ぎなくても済むクルマに乗りたい。
「PHEVだから良い」
「ディーゼルだから秀でている」
「EVだから環境に優しい」
そうした、「◯◯だから●●」という属性だけで判断してしまう決め付けをしなければ、その分、クルマと僕らの関係が少し柔軟で自由なものになるのではないか。
そして、2016年はそれをより敷衍(ふえん)して、「日本人だから~」「中国人だから~」「アメリカ人だから~」「男だから~」「女だから~」「学年で一年上だから~」などというマクラ言葉を付けて考えることを止めにしたい。眼の前で起こっていること、眼の前に居る人だけを見て行動したいと考えています。
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