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新型Eクラス海外試乗。半自動運転の新たなフェーズが始まる

新開発のエアサスペンション

基本性能にも抜かりはない。走り始めた瞬間、乗り心地の良さに驚かされる。価格的なハードルもあって、読み取った路面情報をもとに起伏に合わせて足回りを動かして快適性を高めるSクラスのような機構は使っていない。しかし、使っているのでは? と思えるほど乗り心地が良い。

その要になるのが新開発のマルチチャンバーエアサスペンション(OP設定)で、とても柔らかいのにコシがあるという不思議なものだ。そもそもエアサスの欠点は高速走行時に締まりのないフワフワ感が出ること。そこで新型Eクラスはリアに3つ、フロントに2つの容量の異なる風船をもたせて、動き出しのしなやかさと動き出してからのしっかり感を両立しているのだ。

風船にはバルブがあり、それぞれ基本の硬さを調整できる。このエアスプリングに、伸び縮み両側の減衰力を別々に調整可能な電子制御ダンパーを付け、4つの足回りを最適にコントロールしている。ちなみに、開発段階ではフロントにもリアと同様に3つの風船を使っていたが、結果としてフロントは2つが最適と判断されたのだそうだ。風船の容量や空気圧に黄金比率があるらしく、その数値は断固として教えてくれなかった。メルセデスは絶対的な自信を持っていて、今後は他モデルにも展開するという。

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