個性派SUV「プジョー3008」のガソリン仕様に試乗。買いグレードはどれだ?
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
試乗車に搭載されたエンジンは、BMWと共同開発した1.6L直噴ターボ(165ps/240Nm)。トランスミッションはトルコンタイプの6速ATで、駆動方式は2008と同じく前輪駆動となる。FWDベース車にポピュラーなオンデマンド式4WDを投入せず、2WDのみでラインナップを構成したことはプジョーの英断というよりも、大衆車メーカーとして市場のニーズを的確に捉えた結果だろう。その保険として「GT Line」には、悪路でもそのトラクションを確保できるアドバンスドグリップコントロールが標準装備されており、今回はその走破性をダートコースで体験することができた。
とはいえまずは、3008のオンロード性能からお伝えしたい。走らせてまず感心するのは、1.6L直噴ターボのキラリと光る快活さと柔軟性だ。小排気量ターボにありがちな初期ブーストの唐突感がなく、その出足はスッと快適。そして初期トルクのプッシュを利用して、いちはやくクルージング体勢に入ることができる。当日は高速巡航を試せなかったが、常識的な巡航時での加速性能も、パドルシフトとの連携でストレスフリー。実に気持ちいいエンジンである。
またこうした出足の良さはトルコンATの特性でもあり、その巡航性能にも流行りの多段化を尻目に6段ギアを採用したことが功を奏していると思う。プジョーの狙い的には250Nmもトルクがあれば3008のボディを転がしていくことは可能だと踏んだのだろう。いそいそと変速して速度を高めるよりも、ワイドなギアで息の長い加速をする方が、3008のキャラに合っていると判断したのではないか。
そしてここに1470kgの軽い車体と、フリクションの少ない駆動系の精度がじわりと効いているはず。というのも3008は、旧型比で全長が+85mm、全幅が+5mm大きくなりながら(全高は-5mm)、約100kgも軽くなったのだ。そしてそのトランク容量は、通常520L、最大で1482Lと十分な実用性を備えている。
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