SLS AMG 最終仕様、マッチョなNA V8に別れ
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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ところでSLSはピュア・スポーツカーなので乗り心地はある程度我慢が必要だ。ノーマル・ポジションでもけっこう固くて、デート・カーには向かない。さらにスポーツあるいはスポーツ・プラスにセットしたらせっかく隣に座ってくれたパートナーも機嫌を悪くするに違いない。ただしスピードを好むパッセンジャーにとっては320km/hの超高速域になっても高いスタビリティで突き進むファイナル・エディションには感激するに違いない。
また、ナチュラル・アスピレーション大排気量V8エンジンの低回転域からレブリミットまでの文字通り豪快で自然なトルクの盛り上がりと、独特なサウンドとの共演もSLS AMGならではの楽しみである。
残念ながら間もなくやって来る二酸化炭素規制で、こうしたマッチョなパワープラントがノスタルジックな世界に封じ込められてしまうのだ。このファイナル・エディションと共に暮らした二日間はあっという間に終わってしまった。
まさに後ろ髪を引かれる思いでガルウィング・ドアを下ろしたが、素晴らしいスポーツカーとして、SLS AMG はいつまでも私の記憶に残る1台となるに違いない。
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