パナメーラ試乗、第2弾 メカニズム徹底解析

どんなスポーツカーとでも勝負できる！

4.8リッターの直噴V8はポルシェのオリジナルだし、自然吸気でも充分な速さを持っている。速さ的にはターボがトップランナーだが、実はターボは低速トルクを使って高級車らしいゆとりで走るのが似合う。一方、自然吸気のV8はエンジンのシャープなレスポンスを愉しめる。だから、ゆったり派はむしろターボで、スポーツ派は自然吸気がいいだろう。サスペンションは絶対にエア・サスペンションがお勧め。二駆か四駆はそのニーズで選べばいい。

エンジンのパワーをチェックしよう。「パナメーラ ターボ」は500ps/700Nmという途方もないパワーを生みだし、0-100Km/h加速が4.0秒と俊足だ。7速PDKのおかげでドライブもイージー。ニュルブルクリンク・サーキットを7分56秒で駆け抜けたそうだ。一方、V8自然吸気とAWDの「パナメーラ4S」は400馬力・500Nmで、0-100Km/hを4.8秒で駆け抜ける。FRの「パナメーラS」は発進時にロスがあるので5.2秒。（いずれもスポーツクロノパッケージ装着）。

ガソリンエンジン以外のパワートレーンに関してポルシェのエンジニアに聞くと、すでにアウディ製のディーゼルを搭載したカイエンが市販されているので、パナメーラのディーゼルも否定できないとの答え。また、ハイブリッドに関しては積極的に開発していると答えている。パナメーラのハイブリッドはアウディ製3リッターV6のTSI（直噴スーパーチャージャー）とアイシン製8速トルコンAT・モーター付きが使われる。このハイブリッド・パワートレーンはカイエンとVWトゥアレグとアウディQ7と共用するらしい。

価格的にはV6のパナメーラを待ちたい気もするが、実際にテストドライブしたフィーリングではパナメーラ・ターボにもの凄いオーラを感じてしまった。これならどんなスポーツカーとでも勝負できるからだ。