新型プレマシーに試乗 マツダの走りに変化が!?
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:中野 英幸
16インチの55タイヤを履く20Sは、動き出しの瞬間から「これが開発陣が狙う乗り味」と納得できる。本革が巻かれるステアリングホイールとの相乗効果もあるが、適度に締め上げられたサスペンションとタイヤが程良くバランスし、加減速時やコーナリングでのピッチング/ロールモーションで唐突に挙動が乱れることがない。
全高は従来型と同じ1615mm。アイポイントはそれなりに高めになるが、重心高が高めのわりにロールセンターは低く、ロールもしっかり抑えられている。基本的な評価は“前後左右Gのつながり感”に帰結するのだが、目線の高さがメリットと受け取られるミニバンにしては乗り味はセダンに近い。シートポジションを極力低めに設定して、低重心感覚のハンドリングを楽しむほうが雰囲気…やはりクロスオーバー感が漂うのだ。
いっぽうオプションの205/50R17タイヤはちょっと荷が重いようだ。新型プレマシーはバネ定数とダンパー減衰力を高めてブッシュ類も固めるいっぽうでフロントスタビ径を細くするなどして、ロールを抑えGのつながり感を追求しつつ弱点とされたN.V.Hの改善に取り組んでいる。17インチは、ハイスピードコーナリングなどのメリットは大きい反面、もっとも重視している”誰がどんな風に乗ってもスムーズで楽しいか”という評価では粗さが目立つ。ルックスとアグレッシブな乗り味という点は評価できるが、テーマとされた統一感では不十分。60km/hで評価に課題を残していると言わざるを得ない。 ただし、グランドツアラーとしての資質は認めていい。少し足を伸ばしてターンパイクで確かめた高速コーナリングはちょっとしたものだった。
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