新型プレマシーに試乗 マツダの走りに変化が!?
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:中野 英幸
たしかに、20Eの動き出しの感触は緩い。ホテル花月園のクルマ寄せから表通りの県道75号線まで下る短いアプローチ路。僕はいつもの作法通り、静かにゆっくり発進させてクルマの素性を探った。
タイヤの柔らかなタッチは、乗り心地に重点を置くファミリーカーとしてはネガティブではないが、もう少し引き締めたほうが雰囲気は良い。専門的に言うなら、ケーシング剛性の高いタイヤプロファイルを選んだほうが、サスペンションとのマッチングがいいはずだ。この直観は、続いて試した20Sで「やっぱりね」ということになったが、もうしばらく20Eで話を続けよう。
新型プレマシーは、従来型同様アクセラのプラットフォームを流用する。いわゆるキャリーオーバーで、ボディサイズ(ディメンション)やパワートレインやシャシーなどの基本コンポーネントもキャリーオーバーとなっている。
20Eは、先述の通り“素”のグレードだが、走りの基本セットアップは全車共通。つまり、2リッターDISI(ガソリン直噴)エンジンに5速ATのパワースペックとストラット/マルチリンクのサスセッティングに違いはない。
ロールを抑え気味にしながら、スムーズなステアリングとリニアなアクセルレスポンスでバランス良く走る。そういえばブレーキの挙動を合せた、走る・曲がる・止まるにも雑味がなかった。言葉で表わすとあまり感動を呼ばないかもしれないが、そういうクルマは稀少だ。ミニバンを意識させないセダン寄りのクロスオーバー感覚? 梅雨明け間近の荒天に見舞われた芦ノ湖スカイラインに進んでも、走りの評価でNGポイントが浮上することはなかった。
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