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レジェンドが改良。見た目のハンデを凌ぐNSXと血縁関係の非凡な走りが武器

レジェンドが改良。見た目のハンデを凌ぐNSXと血縁関係の非凡な走りが武器

レジェンド ハイブリッド EX

販売不振の要因は“それ相応”に見えないスタイリング

「アグレッシブな印象に磨き上げたエクステリアデザイン」というのが、発表資料に表記をされた”新型”の謳い文句。前後バンパーやヘッドライト/テールランプのデザイン変更など、金型の作り直しに大きな投資が必要となる金属パネルの造形には手を加えず、樹脂部分やはめ込みパーツの意匠を変える…というのは、マイナーチェンジ時の化粧のリファインの常套手段でもある。

メイン市場であるアメリカでは、高級車チャンネル「アキュラ」のブランドから販売されるのがこのモデル。彼の地ではそのアイデンティティに則ったフロントマスクを採用するために、日本仕様の顔付きはそれとは異なる”ジャパンオリジナル”の表情だ。ただし、太いクロームの縁取りが施された後退翼状のグリルをはめ込んだデザインは、率直なところとても日本人の好みを反映させたとは思えないもの。

とはいえ、日本サイドからの発言権がどうしても弱くなってしまうのは、ホンダ自身が設定する1000台という販売計画台数からも明らか。ちなみに、ここでの台数は月間ではなく「年間」なのだ。日本国中で”日に3台”も売れないモデルに、全く異なるデザインを反映させろ! というのは、いかに日本メーカーの作品であっても無理な相談ということであろう。

同時に、フラッグシップモデルに相応しい流麗なプロポーションは、スラリと伸びた長いノーズに、それを支える適度に前出しされた前輪の位置から成立する、という事柄を、最新のボルボ車やマツダ車などがFFレイアウトを採用しながらも実践する今の時代にあって、レジェンドの基本プロポーションがそれとは逆をいっている感はどうしても否めない事実。端的に言って、700万円級のプライスタグを提げながら、“それ相応”に見えないスタイリングが、販売不振の大きな要因になっているというのも、現行レジェンドの場合には否定のしようがない事柄であるはずだ。

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