モデューロXならではの味わいが面白い。シリーズ第4弾フリードに試乗
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:菊池 貴之
ただひとつ、ディーラーを訪れるユーザーに手が届きやすい価格を実現するためにコストを強く意識しながらも、これだけ緻密に裏ごしされた足回りやエアロパーツを用意するなら、どうしてワンランク上の上質なタイヤをオプションでもよいから用意しないのだろう? ということは疑問だった。なんせそのホイールなどは、センターのハブリングから剛性を高めた逸品なのに。
開発担当者はそれに対して「タイヤを選ばないクルマ造り」でありセッティングを目指していると回答されていたが、そこまで日本のユーザー意識は向いていないというのが実状だとボクは思う。日本は欧州のように年間走行距離が多くないから、タイヤという存在は「お金のかかるもの」でしかない。しかしタイヤは最終的に路面と接する一番重要なパーツであり、走れば走るほどそこに安全性と嗜好性は深まって行く。
もちろんアクセス開発陣としても車輌制作には夢や希望があり、今後はEPS(電動パワーステアリング)やCVT、ひいてはエンジンのチューニングにも腕をふるいたいと思っている。ダンパーひとつとってもそのシール材によりコストのかかった材料を使い、さらなる上質さを表現したいと願っている。
嬉しいことにいま「モデューロ」ブランドは売れているという。ホンダユーザーのみならず様々なクルマを愛する人々に、その価値は徐々に認められてきているという。だからアクセスが思うクルマ造りが実現する日は、そう遠い話ではないだろう。まじめな物作りをしていれば、その思いはきっと伝わるのである。
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