ホンダ クラリティ フューエルセル試乗。リースだけではもったいない逸材
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:菊池 貴之
それはもったいないよ……と嘆かせるのは、走りの好印象ゆえのこと。おそらくボディ剛性が高く、そしてダンパーの精度も高いおかげだろう。サスペンションは動き始めからしっかりと減衰が効いたストローク感が心地よく、姿勢をフラットに保ちながらも、あらゆる入力をしっとりしなやかにいなしてしまう。敢えてザラついた路面を選んで走ってみたくなる、そんな感じなのだ。
いわゆるハンドリングも素直で、ステアリング操作に対して遅れ感無く正確に反応し、思った通りのラインで曲がっていける。車重は1890kgあるが、前後重量配分はざっと57:43辺りと悪くないのも、この走りに貢献しているのは間違いない。
肝心な動力性能はと言えば、発進の際のアクセルオンと同時にスッと立ち上がるトルク、その直後のクルマが軽く感じるほどの加速に、さすが電気モーターと感心させられる。ただ、その先の伸び感は物足りない。更に踏み込んでみてもレスポンスはそれほど敏感とは言えず、グッと背中を押されるような加速感は得にくいのだ。
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