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独自路線行くプレミアム 新型CTS × 岡崎五朗!

プレミアムスポーツセダンの新しいカタチ

新型CTSはとてもスタイリッシュだ。初代もエッジの効いたデザインをもっていたが、それ以上にスポーティーで、プレミアムで、個性が強い。レクサスでもなくメルセデスやBMWでもない、プレミアムスポーツセダンの新しいカタチを創造することに成功したキャデラックのデザイナー陣はとてもいい仕事をしたと思う。

エクステリア以上に変わったのがインテリアだ。先代もなかなかカッコいいクルマではあったが、いかんせんプレミアムカーとしてはインテリアの質感が低すぎた。とくに日欧のライバルに比べて大幅に劣るプラスティックパーツの成型精度や表面処理は先代CTSの最大の弱点だったと言っていい。しかし、新型は変わった。見違えるようになったとはまさにこのこと。アラ探しをしようとしても、この部分はちょっとな…というところが見つからない。それどころか、手作業で張り込んだダッシュボード表皮や、上側4分の1が常に残って表示部になるポップアップ式液晶モニター、繊細なメーターパネルなど、プレミアムカーらしいこだわりを持って作られていることが強く伝わってくる。インテリアの質感を理由にCTSを敬遠する理由は100%なくなったと報告しておこう。

エンジンは3.6リッターと2.8リッターのV6。先代はデビュー時こそ3.2リッターと2.8リッターだったが、途中から3.2リッターが3.6リッターに置き換わっていたため、排気量という観点で眺めるとエンジンラインナップに変更はない。しかし3.6リッターは新たに直噴化され、旧3.6リッターに対して56ps/33Nmアップの311ps/374Nmを発生する。旧3.2と比べると実に88ps! ものパワーアップだ。

その他、ATが5速から6速になるなど、パワートレーンの強化を図る一方で、プラットフォームは先代から継承した。しかしトレッドの2インチ拡大やジオメトリーの変更、本国で販売されていた高性能モデル「CTS-V」と同じパーツの採用など、パワーアップに見合う対策を施しているという。次のページからは走ってみてどうだったかをレポートしていこう。

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