GT-R ドイツ試乗報告 スペックV&09モデル
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:住吉 道仁
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:住吉 道仁
さて、かつてカービューにおいて、登場間もないGT-Rを自身で購入し走らせてみて、やはり自分には向いてないと、その後早々に手放した僕が、今回どんな風に考え方を改めたのかを語ろう。
各部分がアップデートされたGT-R09モデルにおける公道試乗は、カントリーロードとアウトバーンだった。僕は今回アウトバーンで感動を覚えたわけだが、まずはカントリーロードでの印象を記しておく。
まず印象的なのは乗り心地の改善。路面の不整をダイレクトに拾い、常にボディがシェイクする不快な乗り味は少し良い方向に進化した。これまでは段差通過や路面の荒れで内蔵が揺すられていたが、その度合いは少し収まり、我慢もできるレベルになったのだ。もちろんそれでも通常のクルマに比べたら、遥かにハードで揺すられ感は大きいのだが…。
そして、300km/hをオーバーできるタイミングはなかったものの、アウトバーンでは速度無制限区間に乗り入れて、可能な限りの速度を試すことが許された。今回記録したのはメーター読みで270km/hオーバー。そこで僕は深い感動を覚えたのである。
日本の高速道路では100km/hまでしか試せず、サーキットテストも何度か行ったが、当然200km/hオーバーで巡航するような場所はない。つまり今回初めてGT-Rで200km/hオーバーの巡航を味わったわけだが、この領域こそGT-Rが真価を発揮する場所だった。
200km/hオーバーでの安定性の高さは特筆モノでポルシェ911よりも遥かに高い安定性を示す。しかも速度が上がるに連れてフロントの接地“感”が心許なくなる911に対して、GT-Rは逆に速度が上がるに連れて接地感が増し、絶大なる信頼が得られる。
日常領域においてはハードなサスペンションが、超高速域では効果を発揮しているのは疑いようのない事実である。つまりそのハードさは300km/hオーバーを現実にしているからこそのもの、とでもいおうか。もし日常域で快適だとしたら、おそらく200km/hオーバーでこれほど安心できるしっかり感は生まれないだろうと、そういうことなのだ。
250km/hを越え、300km/hに近づこうとしていく中にあっても、シャシーに不安はほとんどない。確かにこの凄さはGT-Rでしか感じたことのない未曾有のものだ。
さらにいえばそのデザイン、エアロパーツが有効なのも間違いない。250km/hを超えた状態で、GT-Rはピタリと路面に張り付くような感覚を生む。いかにしっかりと整流がなされ、空気がキレイに流れているかの証でもある。そして空力によってボディを押し付けているからこそ、ハードなサスペンションがさらに活きる、という見事な連鎖がそこに確立されている。まさに理詰めのスーパースポーツ。そんな風に思えた。
もっともそれを体験しても日本で真価を味わえないことに変わりはないのだが…。ただそれでも、GT-Rが登場した当初いわれていた“300km/hで会話ができる…”の下りは確かだと、今更ながら確認できたわけだ。そしてこんなスーパースポーツ、確かに他にはない! という風にさえ思えたのだった。
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