コスパ王「ホンダ WR-V」の想像以上のスッピン感とその理由。最安Xグレードは誰におススメ?
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:編集部 76
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印象的なのはハンドリング。滑らかとか上質ではないものの、操舵に対する反応がリニアで、一般道でも高速道路でも路面のインフォメーションが良く伝わります。
どちらかと言えば硬めの足回りもロールが適切で、車両の姿勢や前後左右の荷重を感じつつ、ステアリングやアクセルを調整する感覚が思いのほか新鮮。タイヤは16インチなので限界は知れていますが(ZとZ+は17インチ)、山道でも操作に対して素直にクルマが反応するのが印象に残りました。
1.5Lエンジンもフィールは普通ですが、自然なトルク感があり、マッチングの良いCVTが必要十分なパワーを引き出す感じ。Xグレードでもパドルシフトと3種のドライブモードは標準で、ホンダ最新のステップ制御を採用したCVTとの合わせ技でトルコンATのような自然な加速感を演出します。
どうやら下手に防音材や防振材、電子制御が奢られていない分(?)、素性の良いエンジンやトランスミッションや足回りの作動感が伝わり、ドライバーの頭の中でクルマの動きとシンクロして、謎にプリミティブな楽しさが増幅されているような気がいたします。
ただし、エンジン音やロードノイズなどの走行音もキャビンに遠慮なく入ってくる点は試乗でチェックしておきたい部分。ホンダによれば上位グレード(ZとZ+)はもう少し抑えられているそうなので、気になる場合はそちらも試乗したほうが良いでしょう。
というわけで結論です。意外にも“クルマという機械を操る原点”に触れた気になるのが、WR-V Xグレードの隠された魅力かも。コスパ重視で道具は使い倒す系のアクティブなリアリスト以外にも、下記のようなユーザーに向いていそうです。
・クルマ好きを自認する若者ドライバー
・「ロードスター」のような原点系スポーツカー好き
・いろいろなクルマを味わった果てのベテラン
一方、その思い切った割り切りから、やはり下記のような傾向のユーザーにはお勧めできません。
・音楽や会話を楽しみたいので静粛性が気になる
・上質感やデザインの良さを楽しみたい
・雪国なので4WDは必須
・燃費のいいクルマがほしい
・・・大胆な断捨離が思わぬキャラクターを引き出した感のあるWR-V。最後に悲報ですが、現在Xグレードは受注停止になっていて、再開は2025年になるかもしれないとのこと。販売店によれば原稿執筆時でZが2024年11月末~12月、Z+が11月~12月の納車となっているようです。
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>>走りはシビック級。コスパの鬼「WR-V」の秘密はホイールベースにあった
<終わり>
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