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トーヨータイヤのスタッドレス、ガリットGIZに試乗

タイヤメーカーの意地とも呼べる進化!?

「アイス路面でタイヤが鳴く音を聞いたことがあるだろうか?」。

ドライ路面であれば、タイヤのグリップが限界を超えて滑りだした時に「キーーーッ」という、甲高いスキール音(タイヤが鳴く音)を聞いたことがある人も少なくないだろう。

この音は基本的に路面に対してタイヤのグリップ力が高い状態でなければ生じない。雨の日はスキール音が小さくなるし、歩くことさえままならないアイス路面ではスタッドレスタイヤを履いていてもスキール音などはしない…はずだった。しかし、トーヨータイヤの「GARIT GIZ(ガリットGIZ)」は比較的に水が表面に浮いていないアイス路面だと、小さく“キュキュキュッ”というスキール音が生じる。正直これには驚くとともに、タイヤメーカーの意地とも呼べるスタッドレスタイヤの進化を感じる。

振り返れば、凍った道で絶大なグリッップ力を発揮するスパイクタイヤがアスファルト路面を削り粉塵を巻き上げて人体に害を及ぼすことから使用が制限され出した1990年前後から、タイヤメーカーを問わずユーザーアンケートには絶えずアイス路面でのグリップが足りないという不満が挙がってきた。いうなれば、アイス路面でのグリップ向上はタイヤメーカーの使命。今でもアイス路面に対するスパイクタイヤのグリップレベルから考えたら最新スタッドレスタイヤは足元にも及んでいないが、それでもスキール音が出るレベルまでアイス路面でグリップ力を稼げるようになったことには拍手を送りたい。

その要になったのが、ガリットGZの場合、スパイクタイヤがグリップしていた原理と同じ、アイス路面へのひっかき効果を求めた鬼クルミの採用だ。

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