タイで目撃された新型「エルグランド」の開発車両。日本で見ない理由とは？ 現地生産され海外展開の可能性も

日産 キックス（海外仕様）

東南アジアで成功するためには「ウルトラC」が必要

一方、前出のある業界関係者は「もし仮に新型エルグランドが東南アジアで発売された場合、苦戦することが予想される」と話します。

「第3世代の『e-POWER』が搭載されることが明らかになっている新型エルグランドですが、東南アジアの多くの国では、HEVに対する優遇措置が日本ほど手厚くはありません。

むしろ、近年ではBEVやPHEVへの優遇措置が強化されつつあるのが現状です。また、現地における日産の存在感も決して強くはありません。

そのように考えると、東南アジアで新型エルグランドを販売した際の成果については、不透明であると言わざるを得ません。

ただ、パワートレインにBEVやPHEVが設定されたり、現地において高い存在感を誇る三菱ブランドから発売されたりといった『ウルトラC』が用意されているのであれば、その限りではありません」

もちろん、今回投稿されたテスト車両は、「ただ単にタイでテストをおこなっていただけ」ということも考えられます。

しかし、新型エルグランドが日産の次世代を担うモデルであるのであれば、日本を飛び出して世界へと展開されたとしても決して不思議ではありません。

いずれにせよ、新型エルグランドの詳細が明らかになるのはまもなくです。

（終わり）

（写真：日産）