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【安いだけじゃない!】新型「インプレッサ」のおすすめがFFである理由を解説

本格HVのプリウスと比べると燃費では劣るが…

4月20日、スバルから新型「インプレッサ」が正式発売されました。国内外でティザーが手展開されていたので、スタイリングが初見というスバルファンは少ないかもしれません。いよいよグレードや価格、燃費などのスペックが明確になったことで、購入検討を具体的に進めていこうという気分になっているのではないでしょうか。

>>新型インプレッサの価格やスペック情報はこちら
>>新型インプレッサのみんなの質問はこちら

新型インプレッサは3グレード構成で、それぞれにFWD(前輪駆動)とAWD(全輪駆動)を設定。価格は次のようになっています。

ST|FWD 229万9000円/AWD 251万9000円
ST-G|FWD 278万3000円/AWD 300万3000円
ST-H|FWD 299万2000円/AWD 321万2000円

STグレードのみ2.0L直噴ボクサーエンジンで、ST-GとST-Hグレードは同じく2.0L直噴ボクサーエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド「e-BOXER」となっています。

WLTCモードの燃費性能はSTのFWDで14.0km/L、AWDは13.6km/L。e-BOXERの燃費はFWDが16.6km/L、AWDは16.0km/Lです。

>>新型インプレッサのグレードごとの価格や詳細情報はこちら

新型インプレッサのコンセプトワードは「質実剛健ハッチ」、「ユーティリティ・スポーツカー」。スバルのベーシックモデルという位置づけから、よりブランドイメージを受け継ぐモデルへ一歩踏み込んだ印象を受けます。

たとえば、同じようにスポーティイメージを強めた2.0Lハイブリッド車といえば「トヨタ プリウス」(価格帯:320万円~392万円、※PHEVを除く)が思い浮かびます。プリウスのWLTCモード燃費はFWDで28.6km/L(2.0Lハイブリッド車の場合)なので、数字的にはインプレッサは見劣りしますが、価格帯は40~70万円ほど手ごろになっていますから、直接のライバルにはならないかもしれません。

>>新型プリウスってどんなクルマ? 価格やスペック情報はこちら

クロストレックと比べると8万円弱安価に

また、基本的なアーキテクチャーを共通とする兄弟車であるSUVモデル「クロストレック」と、同等装備の最上級グレードで価格を比べると、7万7000円ほどインプレッサのほうが安価になっています。スバルのエントリーモデルとしての位置づけは変わっていないようです。

>>クロストレックってどんなクルマ? 価格やスペック情報はこちら

インプレッサとクロストレックはボディの鉄板部分が共通のため、サスペンションやタイヤサイズが異なるだけと思いがちですが、並べてみるとインプレッサのほうがシュッとしたプロポーションに感じます。その理由は、フロントグリルのサイズを変えていること。インプレッサのグリルは縦方向を短くすることでワイド感を出し、スポーツハッチであることを主張しているのです。

>>新型インプレッサの公式画像(132枚)はこちら
>>クロストレックの公式画像(140枚)はこちら

4WDよりFWDのほうがスポーティな走りが味わえる

前置きが長くなりましたが、このたびほぼ量産状態といえるプロトタイプにクローズドコースで試乗することができました。試乗コースはサーキットですが、高速道路やワインディングなどをイメージしたペースで走ってみての印象をお伝えしましょう。

<写真:試乗中の筆者>

結論からいえば、新型インプレッサはFWDの印象が抜群でした。

>>新型インプレッサのみんなの質問はこちら

スバル伝統のシンメトリカルAWDは、従来モデル以上にスタビリティを増しているものでしたが、FWDより40kgほど重いボディのせいなのか、ハンドルやアクセルの操作に対する反応がわずかにダルに感じます。

新型インプレッサがキーワードとして掲げる「ユーティリティ・スポーツカー」が、使い勝手のよさとスポーツマインドを両立することを意味しているのであれば、よりスポーツカーらしい走りが味わえるのはFWDのほうでしょう。

FFはタックインの味付けが絶妙

FWDスポーツとしてのストロングポイントと感じるのは、リアタイヤのグリップ感です。前輪駆動のドライビングテクニックとして、タックインというものがあります。簡単にいうと、スパッとアクセルを抜いてフロントに荷重して、リアタイヤのグリップを失わせてキュッと曲がるというテクニックですが、新型インプレッサではタックイン時の味付けが絶妙なのです。

高速コーナーでわざとタックインを使ってリアを不安定にさせようとしても、しっかり踏ん張ってくれるので挙動の怖さはありませんし、かといってAWDほどのスタビリティはないので、ハンドル操作に応じて気持ちよく曲がっていけるのです。

スバルのエンジニアによれば、駆動方式によって走りの味付けは変えておらず、基本的にはインプレッサらしい、スバルらしい走りを目指しているということです。その点については完全同意で、前述したアクセルオフでの挙動の違いは非常にわずかなものですが、その微妙な違いがFWDにスポーツ性をプラスしていると感じたのです。

>>新型インプレッサのグレードごとの価格や詳細情報はこちら

これまでもインプレッサにはお手頃価格のFWDが用意されていたし、クロストレックのFWDも「お求めやすい価格を目指した」と開発陣が明言しています。

スバル車にはシンメトリカルAWDが必須と考えるファンにとってFWDは廉価版という位置づけかもしれませんが、新型インプレッサのFWDにはAWDとは異なる走りの気持ちよさがあります。価格の安さではなく、ユーティリティ・スポーツカーというコンセプトを具現化しているFWDを積極的に選ぶユーザーが増えそうです!

>>【価格下落中】インプレッサスポーツ(先代モデル)の中古車情報はこちら
>>インプレッサスポーツのリセール価格はこちら

※写真はすべて4WDモデル

<終わり>

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