新型アルファード試乗記 レクサスLSを越えた後席
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸、トヨタ自動車
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸、トヨタ自動車
グレードによって異なるが、2列目シートは3タイプある。座面が跳ね上がり、前席後部に重ねるように畳めて、広い荷室として空間を利用できる8人乗り仕様。大家族の使用ケースはもちろんのこと、この仕様で積めない荷物はトラックを借りるしかないという程の多目的な使用に耐えられる。そして、2つめはエスティマの7人乗り仕様で好評を得ているリラックスキャプテンシート。アームレストとオットマン付きの独立シートを2つ、2列目に配する7人乗り仕様。800mmのロングスライドが可能で、広い室内空間が生み出す解放感を満喫したいなら、迷わずこの仕様だ。
でも注目は残る一つで、自宅リビングよりも快適と感じさせるエグゼクティブパワーシート仕様だ。リラックスキャプテンシートを豪華にしたものともいえるが、コンセプトが異なる。前述したように、解放感はリラックスシートだが、エグゼクティブパワーシートは高級感と快適性を追求。電動式のリクライニングにオットマン。加えて、前席背部に設置されたフットレスト、左右座席間の大型アームレスト、さらには寝ていても首が安定する大型ヘッドレストが付く。前席に固定された前後調整ができないフットレストを使うことが前提なので、シートスライドではリラックスシートに負けるが、この快適性は格別。一度このシートに座ってしまうと、リラックスシートでもフットレストがないので足が疲れる気がするなど、他の快適性が低く感じてしまうのが不思議。
広い室内空間がもたらす積載性や開放感さらには実用性の高さでミニバンを選ぶユーザーは多かったが、この仕様の出現で今後は快適性でも選ぶユーザーが増えそうだ。なぜならクルマが持つステータスや高級感をも加味すれば別だが、快適性だけでいえばレクサス600hの豪華後席シート以上の魅力がそこにはあるからだ。
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