新型アルファード&ヴェルファイア試乗、一番旨みがあるモデルは?
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:菊池 貴之
初代アルファードは、まさに高級ミニバンというカテゴリーを席巻し、見事に王者として君臨してみせた。しかしながら先代モデル、そしてその兄弟車として登場したヴェルファイアはそこに留まらず、ミニバンの枠を超えたラグジュアリーカーの定番としての位置を築くことに成功する。今や政治家や芸能人など後席に乗る人が選ぶクルマの定番の位置を占めており、もはやステータスシンボルにすらなっている。そこはかつてクラウンが居た場所である。
そうしたポジショニングの変化を前提とした新型は、コンセプトが明確で、それを具現化するための技術にも妥協が無く、仕上がりは期待を大きく超えていた。特に、従来の高級を語るなどおこがましかった走りの質からの跳躍ぶりは著しい。
そんな新型の価値を象徴しているのが、最上級グレード『エグゼクティブラウンジ』の設定だ。価格は前述の通り700万円オーバーだが、今のアルファード/ヴェルファイアならば、快適性、高級感、充実した装備のために、それだけのお金を出せる人、いくら出してもいいから最高のものをと望む人は数多く居る。これだって、走りの底上げがなければあり得なかった企画だろう。ここまで来たらV型8気筒エンジンでもエアサスペンションでも、行き着くところまでどんどん攻めてほしい。思わず、そんな期待すら抱いてしまった。
一方でそんな浮ついた話はいいから、広く快適で、上質なミニバンが欲しいんだという人には、2.5Lモデルをお薦めする。コストパフォーマンスを鑑みれば、アルファードのS“Cパッケージ”、ヴェルファイアのZ“Gエディション”(共に417万3709円)辺りに一番旨味がありそう。それでも400万円オーバーだが、『エグゼクティブラウンジ』の6掛けでしかなく、クラウン2.5ロイヤルサルーンを下回るのだから……。
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