Z34ロードスター。クーペと互角の走り!
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
乗り味においては、クーペ同様にスポーツテイスト溢れる仕上がりになっているのが特徴。搭載されるエンジンは、先代モデルに対して排気量がアップした3.7リッターV型6気筒エンジン。低回転からトルクが豊富で、扱いやすさと鋭い加速力を両立している。加えてATモデルに関しては、5ATから7ATになったことでギア比も見直され、先代モデルと比べるとその加速力は排気量200ccアップ以上の鋭さを感じる。
旋回性能においては、ショートホイールベースの効果がハッキリと出ている。ハンドル操作にレスポンスよく反応してくれて、気持ちよくグイグイとカーブを曲がる。そのレベルは、サーキットに持ち込んでも十分にタイムも出るだろう味付け。ちなみに乗り味をクーペと比較すると、走行性能においては互角と言えるだろう。
ひと昔前であれば、オープンモデルはボディ剛性が落ちるので走行性能がスポイルされるとも言われていたが、スポーティに走ってもそのような感覚は一切ない。むしろギャップを越えた際の振動収束に時間がかかるので、若干剛性を落として振動を吸収させても良いのではと感じるレベルにある。
そして、幌の開け閉めにおける乗り味の違いは、静粛性能とカーブでの車体の傾き方にある。幌を閉めた方が遮音性自体は高まるのだが、低い周波数帯の音がこもる特性があり、体感的には開けた方がスッキリする。また、運動性能においても開けた方が、重心が若干下がるからだろう。カーブでの車体の傾きがスムーズかつリニアになり、スポーティに走りやすくなる。これら特性を加味すると、屋根を開けた時にこそ、今回のロードスターの魅力は深く感じられるというわけだ。
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