新型ゴルフR試乗。500万円強の価値はあるか

新型ゴルフR試乗。500万円強の価値はあるか

■スポーツESPとステアリングに唸る

こうして搭載されているシステムを覚えながら、最初は周回路でドリフトの練習が始まる。もちろんESPスイッチを解除してからのトライアルである。ここではステアリング・インフォメーションとシャーシバランスの良さが功を奏し、少々時間を掛ければ誰でも肩越しにクルマの動きを見るカニ走り、つまりドリフトを楽しめた。その後、氷上ブレーキング、スラローム等を練習したあとに、ダイナミックコースでのアタックが始まった。

ここでは搭載されている全てのシャーシデバイス、すなわちDCC (ダイナミック・シャーシ・コントロール)、このクルマに搭載されているRプログラムなどを試しながら直線やコーナーを攻めて行く。特に感銘を受けたのはスポーツESPである。通常のESPはタイアの横滑りを感じると即座にエンジンパワーとブレーキの介入を始めるが、このシステムはある程度のスライドを許し、パワーダウンも極端には行わない。それゆえに結構なドリフトアングルでコーナーを脱出することができる。つまりかなり本格的なスポーツ走行を体験できるというわけである。これはもちろんロックトゥロック2.1回転のクイックでインフォメーションの正確なステアリングがあって可能になっている。