GT-Rはニュルでどんな開発を行っているのか?
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:小林 俊樹(国内)、オレンジ・プレス
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:小林 俊樹(国内)、オレンジ・プレス
ついラップタイムの話ばかりになってしまうが、今回も主たる目的はあくまで開発テストだ。では、その内容は?
「今やっているのは10年モデルイヤーのアシを進化させないといけないから、その開発。スペックVはカーボンブレーキの寿命であったり、欧州はじめ色々なところで立ち上がっていくからセットアップの最終確認だね。」
その2010年モデルの進化の方向性については、当然ながら確定的な情報は貰えなかった。しかし、代わりに水野氏はこんなことを話してくれた。
「常に技術の壁というより概念の壁と戦ってるわけですよ。『1700kgで480psでこんなタイム出るわけない』みたいな、今まで作ったことの無いものを作ってもらうときの人の思考の壁ね。それはテストという事実があるからはじめて打ち破れるものであって。」
小耳に挟んだ話では、テストではボディワークに何らかの試みが為されていたという。現場ではサスペンションメーカーの方との熱い議論にも遭遇した。概念あるいは精神の確実な進化とともに、あるいはスペック的には今まで以上に大きな変化が起きるのかも?
スペックVの発表の際に触れられた、R34で言うMスペックのような、つまりはより大人向けな走りのGT-Rは今回はテストされていなかった。よって、そのデビューは少なくとも来年以降になるだろう。
また注目のニュースとして、現在改修中のニュルブルクリンク・グランプリコース内にGT-Rのアンテナショップ的なものが入り、またサーキット走行するユーザーのためのメインテナンス施設もオープンするという。日本でも、まだこうした施設は無いだけに何とも羨ましい限りだ。
北米やヨーロッパでの好評価や順調な初期受注という明るいニュースの一方で、国内では新車は勢いが止まり、中古車価格も高い残存価値を守るという公約を守れず下落を続けているなど問題も山積みのGT-R。しかし、その進化に向けた真摯な姿勢には、やはり目を見張るものがあるのも事実だ。
詳細は省くが、世界のライバルメーカーの現状についてちょっと暗い話になった時、水野氏が顔色ひとつ変えずにこう言ったのが印象に残っている。
「大丈夫。GT-Rがありますから。」
何となく、その言葉だけで十分という気がして、その日は気持ち良くニュルブルクリンクを後にしたのだった。
次の機会にも是非この場を訪れて、ここの空気を皆さんにお伝えできればと思う。
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